タカラヅカとご贔屓と私

いつも心に黒燕尾

明日海りお様退団公演 宝塚大劇場千秋楽の日

2019年9月30日(月)に明日海りお様始め花組生5名の退団公演が宝塚大劇場千秋楽を迎えました。
雨予報もなんのその、当日は晴天に恵まれまして…自分の心の整頓もかねての思い出メモをしたためておきます!

 

☆当日朝〜開演まで

29日時点でもみりお様のアドリブがめちゃくちゃ平常運転なこともあって、全然千秋楽を迎える実感がないまま迎えた30日。
当日券の抽選に参加する為に、まだ暗い早朝6時前から電車に揺られ、窓の外のきれいな朝焼けをぼんやり見ていました。

大劇場周辺は朝早くにも関わらず人出がすごくて、カラーコーン等がたくさん置かれ、警備員の方もそこかしこにおられて、なんだか非日常というかお祭りのような雰囲気がありました。
全身白い服を着た明日海会の会員さんや、会服の運営スタッフさんを見かけるたびに、みりお様をずっと支え続けて下さって有難うございます…皆さんにとっても良き日になりますように…と祈りつつ、当日券の抽選へ。

とにかく増え続ける人におののき、大劇場スタッフさんの見事な列捌きに感動しつつ抽選を終え、4人中1人だけバウで中継を観られることに。3,000人弱に対してバウ含め当日券が700枚程度だから、確率的には妥当なところ。
当たった友人を残し、3人でライビュ会場の伊丹へ移動しました。

ランチ中はSNSにあがる入りの写真を見たりしながら「薔薇の花びら撒いてる〜!めっちゃジャコモ〜!」「あれっ退団公演CASANOVAやっけ…?」「青い薔薇の精は…幻…?」「幻の花…だから美しい…だから忘れられない(エリュ談)」「もしや花組子全員で景子先生に喧嘩を売…?」「はーでもなんかまだ実感がないねぇ」と話していました。非日常なスケジュールの真っただ中にいても、意外と実感できないものですね…。

 

☆開演

TOHO伊丹の手厚い3スクリーン体制(しかも完売)に感謝しつつ、いよいよ本編を鑑賞。
本編の感想はまた別途として…シャルムアドリブで、「シャルムは今日、朝からとてもバタついています!なのでここでちょっと深呼吸をさせていただきます」って舞台の方を向いて深呼吸してたのがとってもみりお様でした。
そして指揮の先生、オーケストラの皆様にお礼を伝えるシャルムさん。東宝公演も宜しくお願いします!楽しみしております!

 

☆退団者からのメッセージ 前半

サヨナラショーの準備待ちの時間に、高翔組長から花組の今後のスケジュール案内と組替えされる綺城ひか理様へのメッセージがあり…。さおたさんのメッセージはいつも優しくて、とても組子を見て下さってるのが伝わってきて…さおたさんずっと花組組長でいて下さい…。

そして退団される4名の娘役さんからのメッセージ。緞帳に投影される舞台映像を見ながらお聞きしてるとめちゃくちゃグッときちゃいますね…。
白姫あかり様の「下級生の頃はどんどん伸びていく身長に悩んでいて、自分の足元だけ沈めばいいのに、いっそ骨を削りたいと思っていた」という部分でちょっと泣きそうになってしまいました。
娘役に憧れて憧れてタカラジェンヌになったあかり様からしたら、どれだけの不安と苦しみだったのかなと思うと…。それを乗り越えた、すらっとした手足が美しいあかり様のダンス、とっても好きでした!

 

☆サヨナラショー

退団会見で「組替えはつらかったけど、花組のトップスターとしてふさわしい自分になろうともがけたことが1番幸せだった」と語っておられたみりお様。その言葉がそのままあらわれたような、すべて花組トップ就任後の作品の曲で構成されたサヨナラショー。
そしてそれは(とても個人的なことですが)私がみりお様を追いかけていた期間とぴったり重なるわけで…。
明日海りお様を初めて見て、あまりの美しさに打たれたようになった『エリザベート』。新生花組最初のショーがあまりにも素晴らしくて狂喜乱舞した『宝塚幻想曲』。生まれて初めて3列目から観た『金色の砂漠』。福岡まで追いかけた全ツの『EXCITER‼︎2017』。大好きなみりゆきコンビの最後となった『CASANOVA』…。
どの曲にも思い出があって、どれも幸せな記憶で、約5年間ほんとうに楽しかったな、幸せだったな、という気持ちでいっぱいになりました。

 

☆退団者からのメッセージ 後半

サヨナラショーが終わり、最後のご挨拶までの時間で再び組長さんから、今度は明日海りお様からのメッセージを聞かせていただきました。
覚えている限り…というか印象に残ったところを挙げておきます。言葉はニュアンスです。

月組下級生の頃

「いただいた役に自分の実力が追いついていないという思いと、『失敗したらもう使ってもらえないのでは』という不安、そして『なるべく怒られたくない』という気持ちから、わりとひっそり暮らしていたように思います。」
なるべく怒られたくない、という素直な気持ち…!ド競争社会のタカラヅカで、そんな気持ちで過ごしていたんですね…かわいい…。

月組準トップ時代

「11時公演ではティボルトを演じ、『ティボルトが1番好きかもしれない、男役としてやり甲斐がある!』と思い、15時公演でロミオをやると『この役が本当に好きだ、明日もロミオとして生きられたら』などと図々しく思っていました。」
めちゃくちゃ大変では!?という印象しかない役がわり、楽しまれてたようで何よりです!!

・乾杯の黒燕尾

「(就任したての頃はおこがましくて)保留にしていた『トップ就任おめでとう』(という周囲からの言葉を)をようやく受け取れた」
花組匠ひびき様の退団ショー『カクテル』の黒燕尾。
男役の美学がつまった黒燕尾を、月組出身で組替えして花組のトップになった明日海りお様が敬意をこめて、自分の全てで踊る姿は本当に美しくて、私も毎回泣いてしまってましたね…。

 

☆ご挨拶

大階段を燕尾服で降りてきた明日海りお様。この期に及んであれですけど、ほんと〜〜〜に顔がきれい!!!
お花渡しは望海風斗様で、何事か話しかけるだいもんに力強く頷くみりお様。終演後の記者会見で「生まれ変わっても、また一緒にやろうね」と仰ってたと明かされて、思わず天を仰ぎましたね…同室の絆よ…。
ご挨拶はまだ退団風味は薄めというか、まだ東京公演がある、と気を引き締めていらっしゃる感じがあり、退団のご挨拶というよりかは「大劇場さんにさよならを言う」のにとどめるのが、「花組のトップスターとしての責任」を重視するみりお様らしいなぁと思いました。

退団者のみが舞台上に残って一言ずつ話すところで娘役さんが話終わるたびに、しろきみちゃんには「かわいいよぉ〜」、えみちゃんには「きれいだよぉ〜」、あかりそには「素敵だよぉ〜」、くみさんのシャーロット真似っこには「か、かわいい〜」となっていたみりお様。
私は娘役さんを心からかわいいな〜と思っているみりお様を見るのがめちゃくちゃ好きなので、とっても嬉しい場面でした。

花組ポーズで「今回は私イレギュラーで」とカラーを肩に担いだのも、何度目かのご挨拶で外の天気を客席に聞いて「皆さんずっとここにいらっしゃいましたもんね、分かりませんよね」と自分で気づいてたのも、最後緞帳前で抜群の間の後に「終わります。」といつもの閉会宣言をしてゆるふわ度を高めておいて、男役らしく投げキス締めという振り幅芸も、ほんとうに最後までみりお様らしくて…すごく幸せな余韻が残りました。

 

☆最後の出

伊丹から急いで戻ってバウ中継の友人と合流し、最後の出を待つことに。前に人はいるけど、なんとか隙間から肉眼でお顔が見えるかな〜というところにスタンバイしていました。
しろきみちゃんから下級生順に出てこられるわけですが、清々しい笑顔がまぶしくて…。みんなとってもきれいでした…。

そしていよいよみりお様の番となり…劇場前に車がやってきて…車体後部が開いてオープンカーになり…めちゃくちゃどよめく私達と明らかに増えてるマスコミ関係者さん…。
少しの時間でしたが、みりお様の晴れやかな笑顔とお手振りを拝見できて、なんかもう泣けるというよりありがとうという気持ちで胸がいっぱいになりまして…とにかく精一杯の拍手を送りました。

 

思い出メモのつもりが長々と書いちゃったな…これも思い出ということで…。
ムラ千秋楽、初めてのことばかりで圧倒されたりもしましたが、それも含めて忘れられない1日になりました。大劇場最後の日のお見送りが出来て本当に良かったです。
東宝公演も少しだけ観に行けるので、最後まで全力で応援したいと思います!!