タカラヅカとご贔屓と私

いつも心に黒燕尾

明日海りお様の退団会見を見て

1週間前の3月12日に、私のご贔屓・花組トップスターの明日海りお様の退団が発表された。

いつかはこの時が来ると分かってたし、『ポーの一族』が決まった頃ぐらいからずっと覚悟してたし、コンサートに写真集とフラグも立てまくりだったし、全然大丈夫…なわけがなくて、帰宅後にべそべそ泣いてしまった。
「何が」と言葉にできないぐらい、ただつらくて、寂しくて、どうしようもなかった。テレビの横に飾っているカレンダーや、棚に置いてあるル・サンクの表紙が目に入ると、「こんな風にグッズや出版物が売り出されることもなくなるんだな」と思って、とても悲しい気持ちになった。

13日には退団会見が行われ、夕方にはインターネット上に続々と記事が公開された。その一つ一つを読んでは現実を受け止められずにめそめそしてたけど、タカラヅカニュースで会見映像を見たら(泣くのは泣いたけど)なんだか不思議と気持ちが落ち着いた。「ご本人の口から退団について話すのを聞けた」ことと、「えっ…退団について話すご贔屓もめちゃくちゃ美しいな!!」という、この期に及んでときめきがすごかったからかな…。ありがとう!タカラヅカ、スカイ、ステージ!(ステーションコール)

退団会見の詳細は色んなニュースで読めるので、会見の中で特に印象に残ったことをあげておきます。いつか、この記事を懐かしく読み返せたらいいな。

 

退団を決めた時期や経緯

もちろん、ファンの方の中には、「2人で一緒に退団してはどうか」とおっしゃる方もいたと思うんです。けれど、それまでお世話になった娘役さん、蘭乃(らんの)はなちゃん、花乃(かの)まりあちゃんが、退団の時に、ちゃんと「お姫様」として扱ってもらえて、サヨナラショーで彼女たちが主役で輝いている姿をみられるのがうれしかった。なので、ぜひゆきちゃんも見送ることができたらと思い、(仙名の退団公演となる)「カサノヴァ」の次の公演で、退団しようかなということを決めました。(朝日新聞

私も添い遂げ退団だといいな…と思ってた派で、それはやっぱり「同時退団=トップコンビの幸せな大団円」というイメージがあったからだけど、相手を思いやるからこそ同時退団しない、という選択肢を選んだと。確か朝夏まなと様も同じようなことを仰ってたっけ…。

これまで常に自分を立ててくれた娘役への感謝と、だからこそ退団のその時だけでも主役として輝いて欲しいという想い。一緒に頑張ってきた相手役への最大限の敬意と愛情、めちゃくちゃグッときたな…。

 

男役として大切にしてきたことは

1日1日、1公演1公演、少しでもクオリティーをあげていくこと。映画とかよりも(チケット代が)ずっと高いわけじゃないですか(笑)。学生のお客さんとかもいらっしゃいますし、お金を払ってきていただいているので、「宝塚」という名前に甘えずに、自分たちのクオリティーを上げていくということは、すごく意識していました。(朝日新聞

昨年の『Delight Holiday』のMCでも、「このコンサートのチケットは8,800円。公演時間は110分なので、私達は1分につき80円いただいているわけですよ!」と話していたみりお様。
観劇のたびに、このときめきと幸せが8,300円(S席)って安すぎじゃない?実質無料じゃない?たとえ作品がトンチキでも明日海りお様の美貌が観られるなら良しとする〜!と私は思っちゃうタイプのファンだけど、演者側の方が「高いお金を払ってもらっているからこそ、それに見合うだけのものを、もっと良いものを」と真摯な気持ちでいてくれているのはやっぱり嬉しく感じる。
みりお様のフェアリーなのに地に足ついた視点、不思議な感じもするけど誠実で好きだな…。(お金のくだりはタカニュではカットされてました)

 

ファンへのメッセージ

ファンのみなさまには、本当に舞台でしかお返しすることができなかったのが歯がゆいですし、これからも勿論舞台でしかお返しできないんですけど、それだけを楽しみに、いつもついてきてくださるファンの方とか……。ほんとに下級生の頃から見守って下さってる方もいて、もちろん最近熱烈にのめりこんで下さった方もいて、いろんな方がいらっしゃるんですけど、ほんとに皆様がいるからこそ、「もっともっと素敵な男役になろう」とか、「もっともっと違う面をみせたいな」とかそういう意欲が湧いてきていたので、ほんとに感謝の気持ちでいっぱいです。(タカラヅカニュース)

私は2014年エリザからの「最近熱烈にのめりこんだ」側ファンなので、月組の頃から応援してた方に比べたら、たかだか5年ほど前から応援してる自分にそんなに悲しむ資格があるのかな…とかどうしても考えてしまう。
なのでみりお様が古参にも新規にも言及した上で、どっちもひっくるめて「皆様がいるからこそ」と言ってくれてほっとしたというか…。年数とかの差はあれど、私も明日海りお様のファンのひとりとして含めてもらえるんだな、という感じがしてとても嬉しかった。

あと「最近熱烈にのめりこんで下さった方もいて」の時の「自分で言うのも何ですが」みたいな表情がめちゃくちゃかわいかったです!

 

会見するみりお様は前髪の感じもあって可愛い度が高く、語り口には控えめな人柄が出ていて、涙をぬぐう姿がすごくピュアで、舞台上とのギャップが相変わらずすごいな、こんなに華奢だったっけ…と思って見ていた。ら、タカニュ最後の写真撮影風景からのカメラ目線アップではキリッとした男役トップスターの顔になっていて、動揺するぐらいかっこよかったな〜!

嵐ファンの友人が、活動休止の会見を見てより好きになった、と言っていたけど、その気持ちがとてもよく分かる。舞台に対する情熱と周りへの優しさ、舞台人としての感覚と現実的な視点。会見で語られた内容だけが全部真実ではないとしても、そこは「真実は一つじゃなくてもいいの」「私が信じる愛こそが真実だから」というベアトリーチェ理論で!私は明日海りお様が語ったことを信じるまで!11月24日のラストデーまで、全力で応援するぞーーーー!!