タカラヅカとご贔屓と私

いつも心に黒燕尾

花組公演『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』感想

ついにやってきてしまった花組トップスター・明日海りお様の退団公演。
最後の最後に妖精か〜!もっとこう男役集大成的な(略)と思いつつ、初日に観劇した時は「出てくるだけで全部泣ける」みたいな感じでしたが…まぁまぁ…気になるところも…めちゃくちゃありましたね…。
最終的には明日海りお様の美しさと存在感、明日海りお様を送り出すぞ!という組子の頑張りで押し切ったな〜という感じに思っています!


S序 Like a Fairy Tale…物語のはじまり

『♪Like a Fairy Tale』を歌いながら登場する謎の貴婦人@乙羽映見様。
読み聞かせをしている3組のお話がシンデレラ・眠れる森の美女・白雪姫というラインナップも相まって、なんとなくディズ◯ー作品の魔法使い感がありますね。謎の貴婦人、なぜか初日だけ物語終盤と同じ真っ白お衣装でした。
植田景子先生ぽいファンタジーな導入から駅の場面へ。パリの品評会から戻ったと思ったら、次の仕事・荒れた庭の再生へ駆り出される植物研究家のハーヴィーこと柚香光様。
ウィングフィールドの屋敷、と聞いたら何かを思い出したご様子で…。
全然関係ないけど切符の用意も傘の用意もしてくれてるマシュー@帆純まひろ様…「頑張り屋のかわいい後輩」の具現化ですね…??

 

S1 The Blue Roses in the Misty garden

ウィングフィールド…叔父さんが言ってたとこだ!と思い出していてもたってもいられなくなったハーヴィー、現地に到着すると悪天候の夜にも関わらずお庭へダッシュ!急に立ち込める霧!わらわら出てくる精霊ダンサー!
そして満を持して登場する明日海りお様@青い薔薇の精・エリュ!!顔が!!めっちゃ美!!!!
かつらからお衣装まで全身青という難易度高めのヒラヒラ妖精スタイルを見事に成立させる顔面の美しさよ…。自分のことを「♪夢とうつつの間に咲く 幻の花」とか…あの美貌じゃなきゃ歌えないな…。
歌い出す直前、ハーヴィーを見えない力で引き寄せるような振りの時、ふわっと揺れる腕の下のヒラヒラがめっちゃきれいでした。あと顔も本当にきれいでした…。

 

S2 A morning in the Forgotten garden

夜明けの気配と共に「霧の中でまた会おう」とエリュ達が消えたあと、気を失って庭に倒れていたハーヴィー。手に持っていたはずの青い薔薇も(精霊の下級生達の連携プレーにより)いつのまにか枯れており…。
探しに来てくれた同僚達が集めた情報によると、「開発しようとすると怪異が起こる呪いの庭」系のちょっとヤバい噂のある場所のようで。
そこへ、「呪いではなく、精霊の仕業じゃ」と言い出す謎の老婆@美花梨乃様。スレンダービューティーこりの様になんて役を!後半絶対美女にして!という私の願いはさておき、いやいや精霊て!笑 みたいな感じで取り合わない同僚たち。
その中で一人、かつての庭と働いていた叔父を覚えている老婆の話を聞こうとついていくハーヴィー。その後ろで「叔父さんが?へぇ〜。えっこのお婆さんの話聞くんですか?正気ですか?」って全部顔に出てるマシュー、めちゃくちゃ愛おしいな〜!

 

S3A The Happy days in the Flowering garden

ローラ・アシュレイ〜!みたいなお花のアーチセットが下りてきて、50年ほど前の美しい庭だった頃へ。
庭師のニック@水美舞斗様、メリーローズが咲きました!とフローレンス@城妃美怜様へ薔薇を差し出す笑顔も素敵だし、フローレンスが夫・ウィールドン伯爵@紅羽真希様にエスコートされていく後ろ姿を見送る少し切なげな表情もとても良いですね…。
7歳のシャーロット@華優希様が追いかけまくる野良猫のトム@おこげちゃん(明日海りお様の愛猫)、ムラ楽ライビュでめっちゃ抜かれてておもしろかったな〜!まぁ重要人物ですしね!

妖精に会うおまじないの為、猫のヒゲを抜こうとした武闘派シャーロットを優しく諭すしろきみちゃんとまいこつ。
その間、ニックはエア剪定をしているわけですが、お花に向ける真剣な眼差しや優しい表情など、こっちもめちゃくちゃ見所なんですよね〜!穏やかな笑顔と、袖をまくった腕の筋肉から漂う肉体労働者のたくましさのギャップがね〜!ちょっと見逃せないですね〜!

 

S3B The Midsummer Night in the Flowering garden

夜の庭に次々と現れる精霊達。楽しく歌い踊っていると物音がして、慌てて逃げ隠れる時にプルケ@音くり寿様がその場でぴょんって飛び跳ねるのがめちゃかわ〜!重力を感じさせない妖精ジャンプ!
現れたのはシャーロットで、妖精の大好物のワッフルをテーブルに置いて帰った…と見せかけて、妖精達が出てきたところで「やっぱりいたのね!」という…好物で罠にかける7歳、策士すぎるのでは…?
「この庭で1番美しいの!」とガン上げされたハードルをものとのせずにご登場される白い薔薇の精エリュ@聖乃あすか様と、その様子を回想しているみりお様エリュ。
エリュはシャーロットに「私の薔薇の精さん!」と抱きつかれ、トート閣下よろしく「ただの少女のはずなのに…」と心動かされちゃうわけで!タカラヅカあるある〜!

 

S3C The Secret days in the Flowering garden

「毎年薔薇の咲く季節にこの庭で」と約束したエリュとシャーロットの楽しい日々、8歳シャーロット@都姫ここ様がジャンプしておんぶされるとこも可愛いし、9歳シャーロット@美羽愛様のちょっと女の子っぽくなった感も最高…!
とはいえ上手端で懐かしそうに2人を見てるみりおエリュ様をついつい見ちゃうんですけど…。
いやいやエリュ!シャーロットの乳歯が生え変わる前に、忘却の粉をふりかけてウチら精霊達との記憶を消すのが掟やん!もうめっちゃ成長してるやん!!とエリュを詰める高翔組長@ディニタス様。
分かっています、と言いつつ出来ないエリュ。ハッ 青い影が…!と仲間に言われて、驚いたように自分の体を見てるんですけど、今気づいた感じ…?下半身とか、まぁまぁ青いよ…?

 

S3D The Last day in the Flowering garden

そうこうしている内に月日が流れ、シャーロットも寄宿学校に通う歳に。会話の中で、

シャーロット 「学校のお友達がね」
エリュ「(うん)」
シャーロット 「妖精なんて信じないって言うの」

っていうエリュの小さな相槌頷きがめちゃくちゃ可愛いので毎回ガン見しちゃいましたね…。
社交界デビューの為、もうこの季節に庭に来られないと話すシャーロット。もう会えない、とショックをうけるエリュと、会えなくなる前に粉を!と急かすディニタス達。
粉を振りかけて彼女に忘れられることを受け入れられないエリュが歌う『♪Never Forget You』、みりお様が歌ってるんですけど…みりお様の卒業を前にした私達の想いと重なるところもあって…瓜生先生のメロディーラインが優しいのに切なくて…素敵な曲を有難うございます…。

 

S3E The End of the Flowering garden

曲終わり、シャーロットにキスしちゃうエリュ。妖精さんでも愛情表現は一緒なのか…と思ってたらどこからか響く雷の音のゴロゴロ音!
不穏な気配の中、「必ずまた会いに来る」と言って去っていくシャーロットを追いかけようとしたら来ました天変地異〜!!
天の裂け目から噴き出した霧に翻弄され、逃げ惑う精霊達。この庭に住まう精霊達よ聞くがいい!という怒りの声にすかさず「自然界の女神デーヴァ様!」とその正体を客席に教えてくれるディニタス組長。親切〜!
我らの掟が破られた!とひどくお怒りのデーヴァ様。めちゃくちゃ心当たりがある顔をしてるエリュ。にも関わらず、我々は人間より優れた存在なのになぜ隠れて生きなくてはならないのか!と言い返すところにエリュの気位の高さが見えますね…あと最後セリ下がっていくときの横顔と首筋がめっちゃ美しいです…。

人間の世界でも、フローレンスが亡くなってしまうという悲しすぎる事件が。
なぜ母の愛した庭を手放すのか、と責められたウィールドン伯爵の「フローレンスと幸せな時を過ごしたこの庭に彼女はもういない。それを見ることに私は耐えられない。」っていう言葉、私はめっちゃ分かる派なので…みりお様ご卒業後の花組観劇、しばらくはつらみを感じちゃいそうだな…。

罪を背負い、青い薔薇の精の姿になったエリュがセリ上がってくるところ、いい意味でぞっとするというか…「異質なものになった」という迫力を感じます。三白眼も最高〜!
エリュを探して庭に駆け込んできたシャーロットは、母の死を経て心が大人になったせいで精霊が見えなくなっており…エリュもですけど、他の精霊達もシャーロットに手を伸ばしても届かないのが切なかったですね…。

 

S4 An evening in the Forgotten garden

回想が終わり、現代のウィングフィールドの場面へ。過去の物語に半信半疑ながらも仕事にかかるヴィッカーズ商会のメンバー。
と、舞台センター奥に現れるエリュと精霊達!「私がお前をここへ招いた。」とひと言だけ言って、あとは超美しい顔の余韻を残してハケていきます。みりお様は冷たい目線の残し方が本当〜〜〜に最高〜〜〜!

 

S5 The Victorian London

「タイムイズマネー!ハリーアップハリーアップ!」と繰り返す、景子先生名物・基礎英語ソング。
通勤時に混雑した駅構内を歩く時に聞いたら臨場感ありそう〜!配信されたら絶対買お〜!
冒頭いきなりバイト労働者してる紅羽真希様にパパ…!?ってなったり、カチカチ秒針音に合わせて揺れる振り子してる組子をニコニコ見てたら下手にヴィッカーズ商会のイケメン社員達がご登場だ〜!

 

S6A Vicker's Laboratory

人情派管理職っぽい航琉ひびき様、めちゃくちゃ有能そうな綺城ひか理様、おててに隠れるちっちゃい手帳しか持ってない希波らいと様!
そして全員に迎えられ、センターの扉から登場するのは超やり手かつワンマン感がバリバリ漂うオズワルド社長@瀬戸かずや様!!この安定感抜群の花男の布陣よ!!
特にブライアン@希波らいと様…社長登場時の並び順的に帆純マシューより社歴は浅そうなのに、派手な仕事をキメてくる(地味な仕事はやりたがらない)社長のお気に入りの新人、て感じのいるいる感がたまらないですね…!
私は東洋のエキゾチックな花よりも、らいと様の抜群のスタイルの方が鑑賞価値があると思います!!

ウィングフィールドの庭の再生プロジェクトについて話し合うハーヴィー達。
なんとしても成功させろ、社運がかかっている!と圧をかけてくる社長になんなんやろね…?と戸惑いつつ、頑張ってお仕事に取り組んでおります。

 

S6B A Misty night in Harvey's Room

夜になっても1人黙々と仕事を続けているハーヴィーに、あれこれ話しかける帆純マシューがかわいい…。職場にヅカ仲間がいたら残業の時に是非マシュー絡みしたいな…。
マシューの「また霧ですね」という言葉に、「霧の夜にまた会おう」とエリュのことを思い出すも、「青い薔薇など幻だ」と考えを振り払おうとするハーヴィー。そうするとどこからか(サボテンの後ろ的なところから)現れましたエリュ様〜!
ここの「幻の花、だから美しい。だから忘れられない。」と超ドヤ顔で出てくるエリュ様がたまらないですね〜!青は罪の色なんですよね?罰として青い薔薇の精にされたんですよね??でも美しいことは否定できないのでこちらの負けです!!
「シャーロットを探して欲しい。それが君の仕事だ」と当然のごとくハーヴィーに言い渡す精霊達。
「私達のために♡」って付け加えてくる音くりプルケが可愛い…んですけどさすがにな〜!ナンセンスだ!ってなっちゃうハーヴィーの気持ち、とっても分かるよ…。
「目に見えるものしか信じない人間にとってはナンセンスかもしれない」とエリュが近づいてきた時に、もたれていた机から腰を浮かせて後ずさるハーヴィー、エリュの威圧的な感じが伝わってきて好きな演出です。
その後の薔薇を枯らす演出はちょっと…花を愛するエリュ(とみりお様)がそんなことする…??

 

S7 Time goes by…The Lonely days

寄宿学校にて、「またフランス語の授業中に落書きをしていましたね」と叱られるシャーロット。授業中はね〜!授業中はやめとこ??
紅羽パパは再婚なさっており、後妻に馴染めない+自分は望まぬ結婚を強いられるのダブルコンボ!景子先生の特技・絶対ヒロインを不幸にする展開が炸裂してますね。
ここでエリュが銀橋で歌う、『This Eternal  Moment』もとっても綺麗なメロディーで…「♪今この時 この一瞬を 魔法の粉で止められたら」って退団を控えたご贔屓にめちゃくちゃ切なそうに歌われて…そんなのこっちのセリフですよ…!!

 

S8A A Morning in Harvey's Room

結局一晩をオフィスで過ごしたハーヴィー。
出勤してきたマシューに紅茶を淹れてもらうくだり、東宝ではマシューがポットを手に入って来るように演出が変わっていて、「置きっぱのポットの紅茶を注がれる問題」が解決してました!オッケーオッケー!じゃあ「めっちゃ都合よくマシューに探偵の知り合いがいる問題」は見ないフリをするね!

 

S8B Vicker's Laboratory

毎回楽しみにしてる場面のひとつ、ヴィッカーズ商会vs精霊達のナンバー!なんせエリュ様はあんまり動きがないお役なので…歌って踊るエリュ、めっちゃ貴重〜!
しかも「商品!?」とか、おこ度が高くて…さすがみりお様…不機嫌そうなお顔も大変にお美しくてときめいちゃうな…。
植物を商品としか思ってない!空気も汚れてる〜!とヤイヤイ騒ぐ精霊達に、「うるさい仕事の邪魔だ!」とキレるハーヴィー。
自分が言われたと思って謝る若手社員さんが、私がひそかに応援している侑輝大弥様です!しょんぼりした風情がとっても可愛いよ〜!
気を取り直して、萎れていくばかりの鉢植えの花の原因を分析しようとするハーヴィー。
それに対して「そんなことも分からないのか」とばかりにエリュが息を吐いたり、時には小さく舌打ちしてたり…ハーヴィーには申し訳ないけど、舌打ちするエリュもかっこよかったな…。ところで何で植物部門に聴診器があるんですか?

エリュとハーヴィーの間の空気がちょっと悪くなったところで登場する春妃うらら様達〜!子供達(精霊が見える)と精霊達の触れ合いも可愛いんですけど、うらら様手作りのスコーンをどうしても食べたいだいや様も超可愛くて…。
毎回アドリブで箱を持ってる先輩の後ろをついて回ったり、自分が配る時はスコーンと人数をめっちゃ計算してたり、ありつけた時はすごく嬉しそうに食べてたり…いつもほっこりさせてもらってます!

 

S9 Harvey's Room / The Flowering garden

「良いものを見せてやろう」って…職場の?壁に?おじさんの遺品の中にあったそこそこの大きさの絵画を?いきなり飾っちゃう〜????
まぁそういう人間的な違和感が精霊さん達にはあまり無いようで、薔薇の咲く庭とシャーロットが描かれた絵に皆さんめっちゃはしゃいでおります。しばしあの頃の庭やニックおじさんに想いを馳せる面々。

フローレンスとニックの回想、ムラでは幸せだけどちょっと切ない片想いを含んだ時間、という風に感じてたんですけど、東宝で観たら「たった1度だけ、フローレンスへの想いが溢れそうになった日」みたいに感じられて、なんか桁違いに切なくなっちゃいましたね…。

あと「♪互いに想い〜」辺りで、エリュが隣のハーヴィーを見る→ハーヴィー気づかない→エリュ、一歩前へ出る→ハーヴィー気づく→エリュ視線逸らす、みたいなことを繰り広げており!エリュ様めちゃかわ〜!顔はかっこいい〜!

 

S10 Time goes by…The Unhappy days

下手に椅子に座った状態でせり上がってくる探偵るなっち。結婚相手も嫁ぎ先の町のことも教えてくれるユルユルの市役所はさておき、その後のシャーロットについて教えてくれます。

お部屋の長椅子の上でめちゃくちゃイチャつく同期コンビ、ギルバート@羽立光来様と愛人@華雅りりか様。お稽古楽しかったやろな〜とつい微笑ましい気持ちに…。
ここの華雅りりか様の「ヤな愛人」っぷり、マジで完璧じゃないですか??妻の目の前で「またね」と言い放つ不遜さ、指輪に飛びつく速さ、これ見よがしに宝石にキスする嫌味さ、最後の高笑いまで100点満点!
ムラでは「じゃあ、またね♡ギルバート♡」って感じだったけど、東宝では「じゃあ、またね♡ギル♡バー♡ト♡」って感じにパワーアップしてて最高でしたね〜。

そして一方的に虐げられてるかと思いきや、わりとガンガンに言い返すシャーロット。咳がわざとらしいのだけ、どうしても気になっちゃうな…「仮病で早退しようとしてる人」みたいに見えてしまう…。

 

S11 A Mysterious Visitor on Vicker's Laboratory

かわってヴィッカーズ商会では、庭再生を阻んでいるのが工場の排水による土壌汚染と判明するも、大規模な濾過システムは社長NGが出ており…東宝の航琉ひびき様、白ハンカチでめちゃ汗ふきまくっていて、ほんとお気の毒です…。
そこへ訪れた庭再生の依頼人こと謎の貴婦人。めっちゃ見覚えのある猫と小鳥を連れてきます。お出かけに動物連れてきすぎでは…?レディ・ムツゴロウって呼ぼうか…?
あきらが猫に引っかかれるとこ、毎回笑いが起きてて楽しいですね。

ここで明らかになる庭再生依頼のいきさつ。なんでも、王室のプリンスやプリンセスも大好きな人気絵本シリーズ『A Fairy Tale』の作者へ、王室のとある方から「妖精の庭」として贈るために、美しい庭にして欲しい、というのが仕事の全容だったようで。

貴婦人と入れ替わりで入ってくるエリュ。貴婦人に何かを感じたようで…その後、「何としても花を咲かせろ!」と圧をかけて出て行くオズワルドと扉を避ける動作、めちゃくちゃ可愛くないですか…?ムラでは見かけなかったので、東宝からなのかな…。

夏至の日にまでなんて無理だ!」「あの汚水をなんとかしないと!」という声に、「水は植物の力で浄化される。」とハーヴィーにヒントを与えるエリュ。
ここもムラでは自明の理!みたいにわりと偉そうに言ってたのが、東宝ではもう少しソフトというか…自分の知識から思いついたヒントを話した、みたいな感じでした。
どっちもアリだけど、私はムラのドヤみが強いエリュ様が好みかな〜!褒められ待ちの時の襟を触ったり、ちょっとだけ胸の下に手を当てるお辞儀仕草がたまらなかったですね…!
「人間は愚かだ、自然の偉大さに比べれば」とハーヴィーが触れたウォーディアンケースに興味を示すエリュ達。ウォーディアンケース、テラリウムのようなものなのかな…。
ハーヴィーの植物への愛情を感じたのか、銀橋へ歌いながら出て行くハーヴィーを見送るエリュが心なしか優しい眼差しなのがとってもいいなと思います。

 

S12 The children book"A Fairy Tale"

歌い終わって袖に入ってハットかぶってすぐ出てくるハーヴィー。『A Fairy Tale』最新刊の発売日、偶然出会った同僚の子供からそれを見せてもらいます。

ハーヴィー「(背表紙を見て)トム・ウィングフィールド…。(表紙を見て)この絵っ!?」

いやいやいやいや!!!!本渡されて背表紙から見るやつおる!?
そんで「ウィングフィールド」はスルー!?駅でおじさんの庭や!言ってたよね!?
ツッコミの手が行き場をなくしていたので、エリュが「トム、”ウィングフィールド”…?」って引っかかってくれて本当に良かったです…。
あとハーヴィーが庭の仕上げに出て行く前、エリュに「行ってくるね」みたいなのも東宝からかな…?仲良くなってて嬉しいな〜!

 

S13 The preparation for the renewal garden

ここのニックが抱えている白い花はフローレンスに手向ける為のお花なんでしょうか…。幼いハーヴィーに語りかける優しい眼差しと、フローレンスが話している時の声が聞こえるみたいな切ない表情…めちゃくちゃぐっときちゃいますね…。
ニックにフローレンス、謎の老婆と、精霊の存在を信じ敬う人間の言葉に、エリュの心がゆっくりと満たされていくのが感じられて、動きは少ないけどいい場面だなと思います。それにしてもみりお様の顔が美しいな〜!!

庭の仕上げをしているヴィッカーズ商会のメンバー達。希波ブライアンはもちろんいません!こういう仕事しなさそうだもんな〜!
「どうか薔薇がちゃんと育ちますように!」ってお願いする帆純マシューがかわいいので、水草だけで…?夏至の日まで何年あったの…?みたいなことは胸にしまっておきます!

 

S14 The opening day of "A Fairy garden"

いよいよオープニングパーティーの日。結局花は咲いて…ない…?電飾?みたいな微妙な仕上がりですが、ちょうどよく霧も出ていてエリュ達精霊メンバーもお邪魔しています。
オズワルドが女神スタイルの謎の貴婦人に「まるで本物の妖精の女王のようです!」とか言ってるところにダッシュで駆けつけてきて笑顔でヨイショ拍手する希波ブライアン、ほんとキャラがブレなくて最高ですね〜!
そんでそんな女神様を見て、「ガチでは?」ってディニタスに言いに行くエリュ様もめちゃかわです!!

ついに登場したトム・ウィングフィールドはなんとシャーロットでした!でしょうね!
シャーロットの台詞、景子先生ちょっと「書きすぎ」じゃないかなと思わないでもないですが…。
それでも「現実に負けそうになっても、私の心にはずっとあなたがいてくれた。だから生きてこられた。」というのをエリュである明日海りお様に伝えてくれたのは良かったなぁと思います。この辺からめっちゃ私情で涙目でしたね…私も「少女と薔薇の精」ならぬ「地味OLとトップスター」の絵本を書こうかな…。

最後のエリュとハーヴィーのやり取りで、エリュの「この庭を見守っている」「君なら美しい花を咲かせられる」という次期トップへの激励もさることながら…それを後ろで見守っているニック叔父さんがうるうるしてるのにつられ泣きしちゃいました…。

 

S15 Happy ever after in the  Flowering garden

ようやく忘却の粉をシャーロットとハーヴィーに振りかけ、せり下がっていったエリュ。再びせり上がってきた時は白い薔薇の精のお姿に…白…それは退団の色…。
「時間が経ち過ぎて粉の効き目が…というならなぜハーヴィーも?」とか、「時の流れは残酷でも、教えてくれるものもある」と肯定するならなぜ最後に巻き戻した?とか、妖精の庭に来ている全員、どんな気持ちでエリュを?とか、も〜めちゃくちゃ気になるところはあるんですが!!それを全て最後の一曲の感動で押し切る明日海りお様の輝きよ〜!!
何度見ても、最後のお別れせり上がりの時の微笑みの神々しさと美しさに号泣待ったなしでした…。

 

景子先生あるあるですけど、曲とセットは良かったなと思います!お衣装はもうちょっと欲しかったな〜!
でも何より、与えられた役に丁寧に取り組んで芝居を深めて、作品を良いものにしようとする明日海りお様の姿勢と、その背中を見て頑張る組子全員の底力を感じられたのが良かったなぁと思います!以上です!次はシャルムだ〜!