タカラヅカとご贔屓と私

いつも心に黒燕尾

花組公演『邪馬台国の風』感想というかツッコミどころあれこれ

トップ在任中、一度はくるかと覚悟はしてたけど、いよいよ私の愛するご贔屓にもトンチキ作品が回ってきてしまった。先週末、不安を胸に観てきたところ、まーーーー暗転とツッコミどころの多さたるや!!そして山場の少なさたるや!!山も谷もない道じゃつまらない!ジェットコースターにならない!!演出の中村先生、安室ちゃん100回聴いて出直そ??組子は頑張ってたし、明日海りお様は古代でもお美しかったです。

ただもう、DVDが発売されて友人とヤイヤイ言いながら見たら逆に楽しいのでは…?と感じるぐらいツッコミどころだらけだったので、備忘録的にまとめておきます。ネタバレしているのでご注意下さい。

 

第一場 倭国の空(プロローグ)

邪馬台国の兵士と、敵対する狗奴国(くなこく)の兵士の群舞。その中で明日海りお様演じるタケヒコがおそらく主題歌っぽいものを歌うけど、曲が全く耳に残らない。というか全幕通して「ホワワ〜ン古代ファンタジーどす〜」みたいなフンワリした曲が多かった。ちなみに戦を表現した大人数での群舞、後半の山場と繋がってるのかな〜と思ってたけど、なんとここ以外で大人数での立ち回りはありません。まさかのプロローグがMAX。といってもそんな血湧き肉躍る感じでもなく…同じような手法でも『桜華に舞え!』はもっとかっこよかったのにな…。

第二場 李淵とタケヒコ〜第三場 森の小屋

狗奴国の兵に両親を殺され、ひとり逃げまどっていた少年タケヒコが高翔組長演じる李淵(りえん)に助けられるところから本編スタート。背を向けて何かをしている師匠に弟子が挑むも、軽くいなされるお決まりの流れの後、なぜかいきなり「煮え立つ湯の中に手を入れる」という一発芸を披露するお師匠様。びっくりするタケヒコ。「どうやったか、考えてみなさい」と言われたタケヒコ、「うーん…。…。ヤー!(棒術の練習再開)」って考えへんのかーい!!

客席がずっこけてる間に、棒を突き出す練習をしながら、徐々に袖に入っていくタケヒコ。タケヒコだけが完全に隠れ、一瞬、袖に刺さった状態で宙に浮いている棒。まさか、と思った瞬間、青年タケヒコが「ヤー!」つって出てきましたよね…。入れ替わり方もある意味古代。直後のお師匠様の「お前はあっという間に大きくなったなぁ!」に笑いが起きる客席。しかし笑いを取るセリフではないっぽいのが微妙なとこで、いっそ李淵師匠も一瞬でハゲるとかしてくれたら思いっきり笑えるのに!と母に愚痴ったら、「宝塚でハゲはちょっと厳しい」とのことでした。そんな李淵師匠、タケヒコになぜか剣をくれます。幼い頃から叩き込んだのは棒術なのに…なんでなん…。

第四場 森の中

タケヒコが爽やかにはけ、ひとりになったお師匠様のところに芹香斗亜様率いる狗奴国の兵士が登場。今回のキキちゃん演じるクコチヒコ、全体的にダークなビジュアルでめちゃくちゃかっこいい。かっこいいクコチヒコ様、従わないお師匠様を斬ってしまわれます。そして帰りに銀橋で一曲歌われる際、クコチヒコが舞台下手端で振り返る→配下の狗奴兵6名がスッ(しゃがむ)みたいなのがあって、なんなんその「ほな、歌うから」「御意!」的な阿吽の呼吸…狗奴国、仲良し…。

 お師匠様の死に慟哭するタケヒコ様(美しい)を経て再度の森場面、邪馬台国へ向かう途中の仙名彩世様演じる少女マナと護衛の邪馬台国の兵士達に、またもやクコチヒコ達狗奴国の兵士が襲いかかる。そこへ颯爽と現れ、棒術で蹴散らすタケヒコ。ほら〜!剣使ってない〜!!

出会いのやり取りの中で、今度はマナがタケヒコに勾玉のネックレスをくれます。これが後に重要なアイテムに…なれば良かったのにな…。そしてちょうどよく現れる邪馬台国の兵士の長、鳳月杏様演じるアシラ。この方が助けてくれた、と紹介されたタケヒコを兵士に勧誘するも、「いずれ山を降りる」とのこと。タケヒコ、なんかやることあったっけ…??

第五場A 邪馬台から狗奴の砦へ

暗転して邪馬台国の兵士達の稽古場、兵士に志願しにやってくるタケヒコ。て、めっちゃすぐ山降りたね!?さっき一緒に来たら良かったのでは…なんでちょっと焦らしたん…。即仲間になり、即狗奴兵の砦へ向かうタケヒコ。文字通りの即戦力採用。一緒に砦に向かう主なメンツは、花組3番手・柚香光様@フルドリ!昔フルドリを助けた際に喉を負傷し声が出ないイケメン水美舞斗様@ツブラメ!美少女顔で男まさり、城妃美伶様@イサカ!顔採用チーム?ってぐらい全員キラキラしてる〜!ちなみに砦はイサカちゃんが矢を2本射かけただけでメラメラ燃えてたので、藁で出来てたのかもしれません。「このイサカ様を〜」とか言うタイプの女戦士をやってるしろきみちゃんが新鮮で良かったので、まぁいっか〜!

第五場B 大巫女の祈り

専科からご出演の歌ウマ女王・美穂圭子様が大巫女様、居並ぶ巫女達から新しい大巫女を選ぶ場面。マナの仙名彩世様を見つめて、「この娘が次の大巫女となるのか…」と月影先生ばりのモノローグかましてくれました。

第六場 邪馬台国の女王・第七場 タケヒコとヒミコ

ついにヒミコになったマナ。上手の花道から、「女王ヒミコ?あれはマナだ!」て超びっくりしてるタケヒコ。その隣で「マナ??」て全然ぴんときてないアシラ。いやいや!自分が森から邪馬台国まで連れてったよね!?てアシラにびっくりしてる客。でも分かってないアシラちなつはなんか可愛かったな…。

第八場 アケヒと奴王ヨリヒク

アケヒ・花野じゅりあ様の美貌とキャラとラスボス感が凄い。劇団新感線にいそう。ヨリヒク・瀬戸かずや様もお衣装豪華でかっこいいし、美女とイケメンな二人が狗奴国にも通じつつヒミコ失脚の悪だくみしてて、色々濃い〜!最高〜! 

第九場A フルドリ・B 祭り

村の女子・トヨの誘いを断ったフルドリがおもむろに片思いっぽい歌を歌う場面。えっ…相手、誰…?全然そういう場面やセリフなく歌がきたので、フルドリの片思い相手が誰だか分からない。もしやヒミコ?まさかのタケヒコ?歌詞に耳を澄ますも、「黒い瞳〜♪」て、全員やん!!みたいな。結局歌のあとそういう場面があり、イサカちゃんだと判明したものの、じゃあ歌の前にやって欲しかったな…。

第十一場 タケヒコとアケヒ(兵舎)〜第十二場 ヒミコとタケヒコ

アケヒの罠とも知らず、手引きされるままヒミコのお部屋を訪れるタケヒコ。その現場を押さえられ、「神聖な巫女が男子(おのこ)を近づけるとは!女王失格!」と大騒ぎに。それでは聴いて下さい、『ヒミコ様が男子を帳(とばり)の中に侍らせた』の歌!めちゃくちゃそのまんまの歌詞を、しかも2回目は侍らせた→入れられたに変更しただけのやつを歌わされる瀬戸かずや様の気持ちにもなって…。私だったら渡された譜面を二度見しちゃうな…。

 第十三場 ヒミコ糾弾〜第十四場 盟神探湯

「ヒミコに会ったのは裏切り者の可能性について進言する為」とのタケヒコの言葉に焦った裏切り者ことヨリヒクによって、タケヒコはクガタチをすることに。クガタチとは盟神探湯と書く古代の裁判方法で、罪人とされる人が煮え立つ湯に手を入れ、火傷なし→神の加護あり・火傷→神の加護なしと判断されるもの。というこの内容も、花組の歌の女神・芽吹幸奈様が歌ってくれるわけで…「手には〜火傷が〜」みたいな…これもダサ歌詞譜面二度見案件…。

お気づきの通り、お師匠様の一発芸を知っているタケヒコはあっさりクガタチに勝利。お綺麗なままのおててを皆に見せてくれるタケヒコ。「わ〜!すご〜い!」みたいにびっくりしてる村人のリアクション、完全にパラフィンパック後の女子。そしてここでも「奇跡!奇跡!」みたいなダサ歌詞曲その3が歌われるわけで。ちなみに奇跡のタネについては、「水と薬草が役に立った」ぐらいのフンワリさでしか言及されず。水と…薬草で…?無理じゃない…??

 第十五場 ヒミコの寝所

一件落着と思いきや、今度は大変、祈りが神に届かなくなってしまったヒミコ。神の声も聞こえないとのこと、ヨリヒクはここぞとばかりに「神の怒りを買った!その身を神に捧げよ!」とヒミコ処刑を宣言!わっる!ヨリヒクわっる!クコチヒコどこ行った??

幽閉されたヒミコの側に使える音くり寿ちゃん。「ヒミコ様、何かお召し上がりになりませんと…」のセリフといい、完全にロザリー@ベルばら。ヒミコさまの御髪が真っ白になってるのではと二度見しちゃいましたね…。そこへやってくる明日海フェルゼン、ではなくタケヒコ。幽閉といいつつ、警備はゆっるゆるの模様。力を失ったと嘆くヒミコに「女王とかやめよ?ただの女になって一緒に暮らそ?」と持ちかけるタケヒコ。「お粥作るね…」と割と乗り気のヒミコ。ところがどっこい、鈴の音!ヒミコに神のお告げがあり、渓谷に狗奴国の大軍が攻めて来ているとのこと。渓谷まで行って確かめ、ヒミコが処刑される明日の朝までに戻ってくる、そうすればヒミコの力が失われていないことを証明し処刑をやめさせることができる!夜通し走り続ければ間に合う!と仲間4人と出立するタケヒコ。ゆけゆけタケヒコ!!

 第十八場A タケヒコと仲間たち〜C タケヒコのクコチヒコ

暗転し、森の中。仲間4人のうち2人が「もぅマヂ無理。っかれた…」と地面に転がっている衝撃…。ちゃんと渓谷まで行ってお告げの正しさを確認したタケヒコと合流し、よし帰ろう!というところでクコチヒコたちが立ちはだかる!クコチヒコ、なんか久しぶり!!タケヒコを逃がそうと必死に戦う仲間達ですが、ひとり、またひとりと倒れ…ついにクコチヒコと対決し、辛くも勝利したタケヒコも、地面に倒れ、立ち上がることもできない状態。そんなタケヒコを励ますように、それぞれピンスポで照らされて死んだ仲間が語りかけてくるわけで、生きてる間は声が聞けなかったツブラメの「立ち上がれぇー!!」の絶叫はちょっとグッときちゃったな…ベタだけど…。同じくグッときつつ、立てないタケヒコ。結局アシラが迎えに来てくれて、ようやっと邪馬台国へ向かいます。

 第十九場 邪馬台の宮

邪馬台国ではまさにヒミコの処刑の朝。自分の命に代えても、と神意を伝え出兵を促すも、「処刑の後で出兵する」と取り合わないヨリヒク。そこへタケヒコが戻り、ヒミコの言葉が真実であると証明され、ざわめくヨリヒクと諸国の王達。また鈴の音が鳴り、「全てが闇に包まれる」と日蝕の予知で畳みかけるヒミコ!日が欠けてきた!と慌てる面々!「ヒミコを処刑しようとしていることに対する神の怒りだ!今ならまだ間に合う!」とめちゃくちゃ煽るタケヒコ!!舞台上がだんだん暗くなっていき、ついに闇に…と思いきや、光の粒がきらめいて…とってもコスモな空間に…!!

第二十場 邪馬台国の風

暗転し、村の外れか森の中のような場所に二人で立つタケヒコとヒミコ。怯えた諸国の王達が「ヒミコに従います」宣言した後にいい感じに日蝕が終了し、ヒミコは女王に返り咲き、狗奴国との戦にも勝利した模様。狗奴国との総力戦、まさかの事後報告のみとは…。タケヒコは(そういえば)お師匠様の故郷だった魏の国へ渡り、ヒミコは邪馬台国の女王として生きるとのこと。花びら舞い散る中、別れを惜しんで歌う2人を眺めつつ、『マナにもらった勾玉のネックレス…マジで特に使い道なかったな…』と思ってるうちに幕となりました。

 

一回観ただけでこれだけ気になるところがある芝居も昨今なかなか珍しいのでは…?という気持ちでいっぱいだけど、明日海りお様の古代ポニーテール姿とショーを心の支えに手持ち分は観に行く所存です。みんなビジュアルはいいのにな…。

とりあえず今度友人と集まる時は鈴を持っていって、誰かがチリン…と鳴らすたびに「ハッ!!」って床に倒れる神意ごっこをしようと思う次第。「湯気の立つラーメンが見える…!(ラーメン食べに行こ)」とかやりたいな!!

 

ちぎみゆ退団公演・雪組『幕末太陽傳』を観て、「トップコンビ」というものについて考えた

先日、雪組公演『幕末太陽傳』『Dramatic “S”!』を観劇してきた。トップコンビ・早霧せいな様と咲妃みゆ様はじめ、大切な雪組生が合計7名も卒業してしまう涙の退団公演である。つらみしかない。

とはいえそこはさすがの早霧せいな様、カラッと明るく爽やかなお人柄にふさわしく、たくさん笑って元気をもらえて、少しほろっとする人情コメディだった。軽妙さというか、肩の力の抜けた感じで笑いを誘いつつ、優しく語りかける時はめちゃくちゃ心をあったかくしてくれる。最高。私も相模屋で働きたい。わちゃわちゃした雪組生に囲まれて賑やかに日々を送りたい。

ショーは王道の退団ショーと言ってしまえばそれまでだけど、「ドラマティック!エスエス!」と早霧せいな様のイニシャルを叫びまくる主題歌にはじまり、トップコンビのダンスを堪能できるブライアント先生のかっこいい振付場面、次期トップコンビがメインの場面、雪組恒例の『絆』をモチーフにした場面、男役の黒燕尾に白いお衣装でのデュエットダンス、「私の好きな人のイニシャルはエス〜♪」と咲妃みゆ様の公開のろけ歌銀橋渡りと盛り沢山で、最終的にポロポロ泣いた。とてもいいショーだった。後ろの席の方々も号泣してて、「めっちゃ泣くやん!こんなんあと12回も観るの無理じゃない!?」とのこと。12回、存分に泣いて下さいね…。

 

ところで私のご贔屓は麗しの花組トップスター・明日海りお様で、贔屓組も花組である。であるけれども、私は雪組トップコンビ・早霧せいな様と咲妃みゆ様、通称「ちぎみゆ」が大好きでもある。もう見るたびニコニコしちゃう。2人が並んでると無条件に嬉しい。ゆうみブレイクは毎回鬼リピしている。

どこがいいかと聞かれると、2人の相性の良さとかお互いへの信頼感からくる雰囲気の良さがとにかく最高!という意味での「ラブラブ感」がとてもいい。ただ、何となくこの表現に引っかかるものを毎回感じてもいる。それは自分がどこかで、「まぁ2人とも女性だけど」とか「ヅカオタじゃない人からすると、男役・娘役の組合せをカップル扱いする見方に引いてしまうところもあるのでは」とか考えているからだと思う。

ヅカオタの中でも色んなタイプがいて、男役を理想の男性として好きな人、「男役」というファンタジーとして好きな人、ただ美しいものが好きな人と様々なわけで。例えば私は明日海りお様がご結婚されたら超祝福するし、さぞ美しいだろう花嫁姿がめちゃくちゃ見たい。どうにかして見たい。近しいOGジェンヌ様のインスタとか超チェックする。一方で友人の中には男役の結婚とか超ショック、本名とかも知りたくないタイプもいる。十人十色の「好き」がある中で、私は男役も娘役も「夢を叶えた、もしくは夢に向かって頑張っている同じひとりの女性」として好きで、応援しているところが少なからずある。畏れ多くも。ヅカオタにだけ年齢がバレるけど、私は中卒合格してたら88期なので、心の中で88期の皆様を勝手に同期だと思っていたりする。88期が活躍してると嬉しいし、退団しちゃうとめちゃくちゃ寂しい。これはヅカオタあるあるですよね…?

話がズレたけど、そういう視点の私から見たタカラヅカにおけるトップコンビの素晴らしさとは何かをじっくり考えてみた、というのが本日の主題です!

①男役も娘役も、コンビでいるからこそ発揮される魅力がある

言わずもがなトップスターはその組の男役の頂点に立ち、トップ娘役は娘役の頂点に立つ。それぞれその素晴らしさを認められた最高のふたりなので、単体でも魅力的なのは間違いない。ところがコンビになると!そこに「相手役に対してどうであるか」という魅力が上乗せされるのである!!

ちぎみゆで言うと、ちぎさん(早霧せいな様)のゆうみちゃん(咲妃みゆ)への態度は、雪組副組長の奏乃はると様曰く「思春期の中学生のよう」(宝塚GRAPH 2015年9月号)。ゆうみちゃんが司会を務める番組コーナーで、わざわざ2番手・望海風斗様と2人でハートマークを作って、「こっちの方がラブラブだから〜」みたいな分かりやすいことをする。と思えば雑誌の単独インタビューではゆうみちゃんをベタ褒めしていたりする。そして対するゆうみちゃんも、歌劇のポート撮影にちぎさんからプレゼントしてもらった帽子を持って臨んだりする。こういった一つ一つが、舞台上とはまた違った「男役・早霧せいな様の魅力」であり「娘役・咲妃みゆ様の魅力」なんだと思うし、それが見られるのは相手役がいてこそ。ちぎみゆは特にこういうエピソードがたくさんあって楽しいな〜!!

②女性同士のバディ、運命共同体としての魅力がある

例えが古いけど『ナースのお仕事』の朝倉いずみと尾崎先輩や、最近読んだ小説『書店ガール』の西岡理子と小幡亜紀のような女性コンビが好きなので、その観点から見てもトップコンビは最高である。男役の方が学年が上なので、トップコンビは先輩・後輩の間柄でもある。出身地も年齢も違う2人が、同じ「舞台人」として互いに切磋琢磨してより良いコンビを目指すわけで。片方は男役、もう片方は娘役という、それぞれのプロフェッショナルな部分を持ち寄って最高のコンビになろうとしている。なんせトップコンビは組の看板とも言えるので、その責任を担う2人はある意味で運命共同体といえるんじゃないかと思うし、私はそこにめちゃくちゃ物語性を感じてしまう。

これもちぎみゆで言うと、2015年のレビュー本でのちぎさんインタビューがとても良かった。

「常々、彼女には、ふたりの雰囲気が雪組の雰囲気になって、みんなに影響するから私たちの空気感を大切にしようねという話をしています。彼女はそれをちゃんと理解してついてきてくれているので、とても頼もしい相手役です。」(TAKARAZUKA REVUE 2015)

これ。これです。このふたりでひとつのことを担っている感…そして後半のちぎさんのフラット感…!読んだ時に、ちぎみゆはいいトップコンビだなぁと思ったのを覚えている。

 

結論として、男役・娘役としての魅力が多角的に&より強く発揮されるのがトップコンビの素晴らしさであると思う。男役は娘役を愛してこそ、娘役も男役を輝かせてこそ!そういう意味でちぎみゆはほんとうにパーフェクト!!

あとはもう、男女とか女性同士とか細かいことをすっ飛ばして、人としてお互いを大切にしていて気持ちが通じ合っている人同士の関係は見ていて幸せになるよねっていう、そういうことです。ちぎみゆに幸あれ!!!!

 

花組『EXCITER!!2017』感想

ついに、ついに生でエキサイターを観ることができた。スパークリング・ショー『EXCITER!!』は、2009年に花組真飛聖様主演で上演され、翌2010年に同じく花組真飛聖様主演で即再演された、花組の大人気激アツショーである。映像で観て以来大好きで、再演を心の底から望んでいたので、私のご贔屓こと美しく咲き誇る花組トップスター・明日海りお様主演で再々演されると知った日は訳もなく体にパワーが湧き上がって、退社した職場から駅までなぜか走っちゃうぐらい嬉しかった。走って家まで帰れるんじゃないかと思うぐらい、喜びの推進力があった。

そんな最高オブ最高の『EXCITER!!2017』を運良く梅田で2公演、福岡で3公演観劇できたので、その想い出をここに記します!(まさかの5000 字オーバーしています!)

 

第1章 Dream Exciter!!

ドリームゲートキーパーは飛龍つかさ様、帆純まひろ様、泉まいら様。その3名を観ながら、「そうそうこれこれ…このオープニング…これがまぁ様、だいもん、Pちゃんだったのか…」と初演時のメンバーを思い出して早くもグッときてる客席。そしてメインテーマ場面へのワクワクが抑えきれず、前のめりになる気持ちをなんとかなだめる客席。客席を主語にするのは変かもしれないけど、エキサイターに関しては客席の一体感がすごくて、本当にそんな空気だったように思う。

水色の小林幸子装置系お衣装の明日海りお様が登場され、早替わりでそれを脱ぐとエキサイターの代名詞・赤と黒のギラギラお衣装に。すぐにメインテーマではなく、ムーディーなひと場面を挟んでくれるのがありがたい限り。だってまずはエキサイターお衣装の明日海りお様が現実であることを…眉間にしわ寄せてギラギラ濃いめのタンゴを踊る姿が夢じゃないことを…受け止める時間が必要だから…ヅカオタの神様この度は本当に有難うございます…。と言ってる間にメインテーマがくるわけで!ファンも組子も、みんな大好きエキサイター!!みんな歌えるエキサイター!!なんなら踊れるエキサイター!!!!

「火傷するようなエキサイトラブ、気絶するようなエキサイトキッス」「バチバチバチ ショートする熱視線で、ガチガチガチ 離さないもう二度と」というパンチライン溢れる歌詞、キャッチーの見本のようなメロディー、指差してウィンクする最高の振付、男役も娘役も全員赤と黒で統一されたお衣装。私の大好きなエキサイターを私の大好きな今の花組が!!最高に楽しくて最高にスパークリングで、感慨が無量〜!!

誇張じゃなく客席全員そんな感じでめちゃくちゃブラボーが入って、「客席の熱気」を肌で感じた。そこからスポットが集まって、再びメインテーマを別の歌詞で歌い出すゆきちゃんこと、新トップ娘役の仙名彩世様。ゆきちゃんのよく通る綺麗な声で、この娘役ソロ部分を聴けたのがとても嬉しかった。「これが現実ならアイムシンデレラ」とか、可能性が低い立場からトップ娘役に就任したゆきちゃんが歌うと…グッときちゃう…。改めて、トップ娘役就任おめでとうございます…!!

 

第2章 Beautiful Exciter!!

通称デザイナーの場面。5組のカップルがそれぞれの時代のお衣装で登場して歌い踊って繋いでいく構成がとても楽しい。どのカップルも最高。トップバッターの水美舞斗様と桜咲彩花様は十八世紀担当で、タキシードと輪っかのドレス。「コルセット締めつけ」て歌詞のところで、苦しそうに顔をしかめるべーちゃんを助け起こしたマイティーが、自分の頬っぺたをツンとつついて笑顔を促す仕草が最高で、マイティーにこれをされたらたとえアバラが2,3本折れてても笑顔になっちゃうな…。

飛龍つかさ様と城妃美伶様はロックン・ロールカップル。華形ひかる様がやってた熱さと濃度200%の役、今の花組だと誰が出来るんだろう…と思ってたら!我が組には飛龍つかさ様がいた!熱く濃くやってくれててとてもよかったな〜!しろきみちゃんもロングヘアにパンタロンが意外なほど似合ってて、純情可憐なしろきみちゃんにこんな魅力もあるんだ…!とときめいた次第!

そして若さスパークリングカップルの帆純まひろ様と華優希様。フレッシュなお2人に、在りし日の朝夏まなと様と実咲凛音様を重ねてグッと来た方、多数だったかと…。現宙組トップスターのお2人が揃って花組時代、このカップルに抜擢されて初めて組んだ思い出の場面というのは有名な話で、それを今はまた新しい2人が…こうして歴史は続いていく…それが…タカラヅカ…!

 

第3章 Men's Exciter!!

 真飛聖様(ゆうさん)の時はパンダ好きのMr.YUが主人公だった場面。今回はネコ推しの掃除夫RIO-BOYに変更となり、これがもうかわいくてかわいくて!2017年現在、「かわいいにゃ〜」と語尾を猫語にして喋っても反感ゼロ・違和感ゼロの唯一無二の存在…それが明日海りお様…!

バカ社長のREI(柚香光様)、掃除夫長のアキーラ(瀬戸かずや様)、マドンナセンニャ(仙名彩世様)などなど、藤井先生お得意のあて書きワールドが今回のバージョンもしっかりハマっていて、かつ初演・再演のクソ社長のMARIN(悠真倫様)とバカ息子のSO(壮一帆様)の特大顔写真パネルを舞台装置にしたりと組ファンに嬉しい演出も。というか柚香光様は壮一帆様の弟との設定って、兄弟の戦闘値ちょっと高すぎません…?一回並んでもらえます?そんでブロマイドにしてくれます?

前述の登場人物に加え、細縁メガネのウルトライケメンサラリーマンの水美舞斗様が変なテンションで踊り狂ってるのも観たいし、自分があと5人は欲しいな〜そんで観終わったあと集合して「どうやった?」「最高〜!」「こっちも〜!」て話したいな〜と思いつつ必死で観てて超忙しかった思い出。あと明日海りお様、電気でビリビリになるの上手すぎません??

イケてないRIO-BOYがチェンジボックスに入り、ヒョウ柄シャツ&オールバックのオラオライケメンに変身して出てくる場面は何度観ても「この胸のときめきたるや!!」状態になってしまった。客席がどよめき過ぎた回では指を立てての「シーッ」が入ったり、芹香斗亜様をはじめ『MY HERO』チームの組子が見学に来ていた回はヒーロー変身ポーズで出てきたり、最高にかっこよくて楽しかったな〜!!

 

第4章 Love Exciter!!

中詰は超都会的なクラブ(公式)で花組伝統のスーツ芸。ここもとても好き…花男も花娘も滴るようなお色気全開で、むしろ滴りすぎて大洪水…でも下品にならないのはさすが天下のタカラヅカ!あと瀬戸かずや様の「冷たい愛のロープで〜」て歌詞のとこ、両手でロープを伸ばす?みたいな振り付けがかっこいいと面白いの真ん中バースデーで毎回見てしまう〜!

下級生男役さんが娘役さんに絡んでたりするのを見つけると「いいね〜!花男偏差値上昇中〜!」と嬉しくなるけど、高翔みず希組長が華優希ちゃんの腰を抱いてるのを見つけた時は「あっ…本気のやつ…」て超ドキドキしました。組長はガチ。あとこの場面の水美舞斗様の花男濃度がすごくて、成長っぷりにクラクラしました。マイティーは沼。

チェンジボックスで生まれ変わった明日海りお様がご登場されて、色んな娘役さんと絡んでいくとこでもしろきみちゃんが大人っぽくて…清純無垢なしろきみちゃんが…というギャップが素晴らしかった…!キメキメの明日海りお様が色んな娘役を次々と振って歩き、本命・赤ドレスがとても似合うゆきちゃんと駆け引きを繰り広げ、最終的にモノにしてしまう流れ、ベタだけど大好物なので藤井先生には感謝しかありません。総踊りで全員両手で踊るとこ、途中まで明日海りお様だけ片手をポケットに突っ込んでスカして踊るのも本当にかっこよかった〜!!DVDになったら100万回見ちゃうや〜つ!!

そしてここから、通称「ため息」の場面に突入。明日海りお様、柚香光様、瀬戸かずや様の男役3名が「Uh…」とか「Ah…」とか、伴奏をバックにただただ吐息を漏らしながら客席を練り歩く、謎のサービスシーンである。かつて出演された壮一帆様が「めちゃくちゃ恥ずかしい」と言ってたことがあるとかないとか。しかしそこは天下無敵の花男。客席をガンガンに釣りまくっていく。釣り方も三者三様で、明日海りお様はアーネスト・イン・ラブのフィナーレでの「お散歩」っぷり(客先通路をただ歩くだけ)が嘘のように、客の頬を撫でようとしたり、至近距離でウィンクしたり、超積極的に釣っていく。柚香光様は通路に立ち、じっと冷たく見下ろすSっぽいやつ。そして瀬戸かずや様は、ライトが届きにくい上手最前・最端あたりでなんかハチャメチャにやってる。暗がりの中でもバチバチに踊ってて、さすが花組の彼氏!と思って双眼鏡で見てたらウィンクを目撃して勝手に被弾しました!!

 

第5章 Life Exciter!!

ガラッと雰囲気が変わり、キューバハバナが舞台の場面。若者達がお祭りのような雰囲気で踊っている。中心にいるのはハバナクィーン、その恋人のハバナキング、ハバナクィーンを巡ってキングと対立するハバナダンディ。そこへやってくる、「命の意味を求めて旅を続ける放浪の旅人」明日海りお様。役柄のテンションの違いがすごい。なんでここに迷い込んで来ちゃったの!?危ないから帰ろ!?と思ってるうちに、案の定クィーンを巡ってナイフを振り回しての喧嘩になるキングとダンディ。止めに入る旅人。度胸もすごい。キングがダンディに向けてナイフを振りかぶる!そのナイフを旅人が奪う!そして奪ったナイフをえいやっと地面(舞台)に突き立てると雷鳴が轟き、同心円上に吹っ飛ぶ全組子!!なんか分かんないけど、旅人ほんとすごいね!!!!

そして旅人が「命を大切にしよ…?明日を信じよ…?」みたいな壮大な歌を歌い、「いや…女巡って喧嘩してただけなんですけど…?」とポカーンとしてたハバナっ子達(と客席)も徐々に感動的な歌に感化され、仲直りして笑顔で総踊りに。ツッコミどころは多いけど、名曲っぷりに押し切られるこういう場面、嫌いじゃないっていうか最終的にはなんかニコニコしちゃう!!

 

第6章 Tomorrow Exciter!!

銀色のお衣装に変身した元旅人の明日海りお様、なんていうか綺麗なオールドデュトロノミー(キャッツ)だな…と思ってるうちに、場面はロケットを経て、気だるいルンバへ。最後にまたこういう男役の場面があって、エキサイターは本当に油断できない。

そしてデュエットダンス。この場面だけは、初演・再演とは違っていて、新トップコンビ・明日海りお様と仙名彩世様のお披露目ために新しく作られている。色んな意見があるのは承知しているけど、私は仙名彩世様がとても好きで、トップ娘役に就任決定された時は本当に嬉しかった。なのでこのデュエットをすごく楽しみにしていて、結論から言うとめちゃくちゃ最高でなんか泣けてしまった。

男役群舞が終わり、階段上に1人残っているみりお様。静かなバラードが流れる中、袖からゆきちゃんが走り出てきて、高いところにいるみりお様へ手を伸ばす。それはまるで、新しくトップ娘役になったゆきちゃんが「これからお願いします」と言っているようで…。笑顔で両手を広げるみりお様の元へ駆け寄り、一段下からみりお様へそっと寄り添って幸せそうに瞳を閉じるゆきちゃん…から、曲が転調してアップテンポになる。ゆきちゃんがみりお様と同じ段、すぐ隣に並び、同じ振り付けで目線を合わせながら踊り出したのが、「よくある娘役寄り添い型トップコンビだと思いました?違いま〜す!それだけじゃありません!」って感じでとても良かった。

特にみりお様が「ッアーイ!」てかけ声かけて踊ってゆきちゃんを見て、ゆきちゃんが「ッアァーイ!」てしっかりした声量とダンスで応えるところ、みりお様が「やるね〜!」って嬉しそうに楽しそうにニヤッとしてて…。トップコンビとしてきちんとお互いの実力を認め合って、切磋琢磨していきます!というみりゆきの方向性というか、可能性を示される最高のデュエットダンスだったなぁと思う次第です。

パレードはどの作品でも大好きだけど、エキサイターはまた格別に楽しくて!マイティーが1人で降りてくるのが嬉しいしかっこいいし、あきらはお辞儀して去り際にウィンク飛ばすので最後まで被弾しちゃうし、やっぱりメインテーマは最高だしで。そしてご贔屓明日海りお様が幕が降りる最後の最後まで、羽根を背負ってぴょんぴょんステップ踏んでて、お元気っぷりがめちゃくちゃ嬉しかったです。

 

ご贔屓が元気で楽しそうだと幸せなので、エキサイターは最高のwin-winショー!!生で観られて本当に良かった〜!次の花組大劇場公演のショー『Sante!!』も藤井先生なので、めちゃくちゃ楽しみにしています!!

朝の通勤時におすすめのヅカソング8曲

センスが無さすぎてキュレーションメディアの記事みたいなタイトルになってしまった。でもそのまんま、カスOL兼駆け出しのヅカオタの私(電車通勤)が通勤の時によく聴いてる曲を発表する、ただそれだけの回を始めます!!

 

・私だけに/『エリザベート

自尊心がメキメキ高まる1曲。周囲に気を使いすぎて疲れている方がいたら是非これを聴きながら職場に向かっていただきたい。お好きなシシィを選ぶもよし、色んなシシィのこの曲だけを集めた「私だけの私だけにプレイリスト」を作るもよし。大切なのは「話す相手 私が選ぶ」というシシィ様のスーパー強気メンタル。職場だもの、命までは預けはしなくていいんだもの。心折れずに働き成果を上げ、いつかはフランツよろしく上司に信念も曲げさせてみせましょう。お言葉嬉しく伺いました!弊社とともに歩んで参ります!でも私の有休は!!私のもの!!!!

 

・夢を売る男/『オーシャンズ11』

「お金を得るために仕事をしている」と割り切っている人におすすめ。私が聴いているのは花組公演・望海風斗様バージョン。金があれば〜?地位が買える!金があれば〜?愛が買える!金があれば〜?若さも買える!と、心の中でだいもんベネディクト様とのコール&レスポンスを楽しみましょう。ドアボーイしながらホテルの経営を盗み見て勉強した努力家ベネディクト様への敬意も忘れずに。ベネ様すごい!!ベネ様の言う通り!!金があればなんでも買える〜!!チケットも買える〜!!ブルーレイもブロマイドも観劇用の新しい服も買える〜!!

 

・エジプトは領地を広げてる/『王家に捧ぐ歌』

職場で狙ってるポストがある人におすすめ。パンチのきいた「私だ!」×3回繰り返しはイメージトレーニングに最適です。あと自分が営業職の時にこの曲を知っていたら、外回り中にも聴いただろうな〜と思う。私はまぁ様のやつを聴いてます。川を越え〜!海を渡り〜!大地を駆け〜!あたりのいけいけドンドン感が最高。ちなみにそのまんまのタイトルと歌詞、キャッチーなメロディーで、カラオケで入れるとヅカオタ以外にもわりと喜ばれる曲でもある。

 

 ・ソーラー・パワー/『ファンキー・サンシャイン』
太陽をテーマにしたショーの主題歌だけあってとにかくエネルギッシュでキャッチー。歌詞はよく聴くと(よく聴かなくても)超トンチキだけど、それを含めて朝からパワーがもらえるので、晴れた日の通勤には是非お聴きいただき、太陽の恵みことソーラーパワーをか・ん・じ・て!いただきたい。大空祐飛様の「ソーラー・パワーを感じろ」「ソーラー・パワーを信じろ」という呼びかけに対して宙組子と一緒に心の中でイェッ!って叫ぶとめちゃくちゃ元気が出る。「お日様、太陽、おてんとさん!」の三段活用といい、パワーワードしかない1曲。

 

・Z-BEAT/『Z-LIVE』

こちらは憂鬱な雨の日に気分を盛り上げられる貴重な曲。雨雲立ちこめる街に明日海りお様の歌声が眩しく差し込むイメージが最高。応援ソングというか、上昇気流ソングというか、自分はまだ実力的に成功者じゃないけど、歌唱的にも成長途中だけど、とにかく「ガンガンいこうぜ」的なフレッシュ感。回そうぜミラーボール…キラキラ光るミラーボール…そう…いつも心にミラーボールを…!!

 

・ひとかけらの勇気/『スカーレット・ピンパーネル』

タイトルそのまま、勇気が欲しい朝に聴きたい1曲。ひとかけらっていうのが、いいですよね。自分の中にそんなに大きな勇気はないけど、ほんのひとかけらなら…片手にぎゅっと握れるぐらいの勇気なら…という気持ちになる。そんないい事っぽく書いてアレなんですけど、私が会社で勇気を奮いおこすのは主に「有休申請」です。登れない山(積まれた仕事)、渡れない川(顔を曇らせる上司)、数多の障壁乗り越え〜て〜!有休下さい!!

 

・銀河の覇者/『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』

会社の中で戦っている人に超おすすめ。凰稀かなめ様の「面白い。勝ってみせよう!」が、ほんとに抜群にかっこいい。自分のひらめきと運に賭けて私も戦ってみたい。年老いたものに耳を貸さずに仲間と共に未来を手に入れてウォーホーしたい。同期とか後輩とかで、自分にとってのキルヒアイスロイエンタール、ミッターマイヤーは誰かなとか考えちゃうし、この曲でやった大運動会入場行進が好き過ぎて曲の最後に「宙!!」って叫びたくなっちゃう。それも含めてとにかく元気の出る1曲。お仕事に〜ファイエル!!

 

・青い星の上で/『夢は世界を翔けめぐる』

しっとり系の朝ソング。別に朝ソングというわけではなくショーの後半にたまにある壮大系ソングなんですけど、特にまだ暗い早朝に出ないといけない日や、何か新しい区切りの朝におすすめ。「この美しく愛しい〜」っていう静かで優しい出だしがいいし、「ああ 今日からは〜」のサビで清々しい気持ちになれるのもいい。今日は昨日と地続きで、いきなり新しい自分に生まれ変われるわけではないけど、少しでも違う1歩を踏み出したい日に勇気をもらえる1曲。

 

朝の通勤時間は1日のプロローグ。あっやっぱりダサすぎるので忘れて下さい。ちなみに上記には入れてないけど、明日海りお様の『Hot Limit』は春夏秋冬聴けてしまう〜!!やっぱりご贔屓が1番!!!!

 

2,700円で買える幸せ界隈のNo. 1

たとえばカジュアルなイタリアンでランチコース。もしくは映画館で映画1本とポップコーンとドリンク。プチプラコスメなら、1つ2つ。狭〜い私の観測範囲で申し訳ないが、2700円で買える幸せというと、こんな感じだろうか。数時間から、持って数日のハピネス。だがしかし、2700円で買えて、1ヶ月まるまる続くハピネスが、この世にはありました!!

それが本日ご紹介する「タカラヅカ・スカイ・ステージ」(以下スカステ)。CS放送の宝塚歌劇専門チャンネルです。こちらのスカパーでのオプションチャンネル料金が2700円。加入すると毎日毎日、起床即タカラヅカ!帰宅即タカラヅカ!あなたのリビングもしくは寝室が、あれっここ劇場ロビーかな?という素晴らしいハピネス空間に早変わり!!

ちなみに、スカパーでのオプションチャンネル料金としては、スペースシャワーTVが月額756円、アニマックスが798円、東映チャンネルがちょっと高くて1620円。平均800円前後の月額料金の中で、はっきり言ってスカステは高い。ところがどっこい、加入してる私からすると、これはもう激安としか言いようがないわけで!ちょっとこれを見て下さい!f:id:konoeri:20170211230738j:image

TCA PRESS(劇場や公式グッズショップで無料配布してる小冊子)の番組表をパシャッと撮ったので、見づらくて申し訳ない。ご覧の通り、朝7時から深夜2時過ぎまで、ひたすらタカラヅカである。メインになるのはもちろん舞台作品で、2月は合計88作品が放送される。それも1990年上演の『宝塚レビュー'90』から2016年上演の『Shakespeare』まで幅広い。DVD販売されていないバウホール作品や、OGの舞台もある。ちなみにタカラヅカのブルーレイは約1万円するので、コスパ的にもスカステは最強である。

そしてこれは加入してから分かったが、オリジナル番組が豊富にあり、それがすこぶる楽しい。代表となるのが、毎日朝・昼・夜の3回放送される「タカラヅカニュース」である。

 名前の通りのニュース番組だが、ひたすらタカラヅカ関連のニュースが続く。初日や千秋楽の模様に稽古場風景、退団者のインタビュー、公演期間限定デザートから新発売のグッズ紹介まで、ありとあらゆるニュースを網羅している。司会ももちろんタカラジェンヌで、スカイ・フェアリーズと呼ばれる各組の男役・娘役のペアが週替わりで担当する。毎日これを見ていると、タカラヅカのニュースにはめちゃくちゃ詳しくなるし、世間のニュースにははちゃめちゃに疎くなる。ただ、仕事で疲れて帰ってきた日など、世の中の辛いニュースに触れたくない時にはタカニュを是非。なんかもうね、平和なので。「次は、娘役ならではの視点でときめきポイントをご紹介する『ときめキュン♡』です☆」とか、ほんと平和で最高。

他にも個性豊かなオリジナル番組があり、私が特に好きなのは下記である。

・Let's♪ダンシング

宝塚歌劇の振付を、スターが解説してレッスンしてくれる番組。レッスンの前の、スターのおすすめストレッチが既に高度過ぎたり、「まずはハットとジャケットをご用意下さい!」でつまずいたりする。タカラジェンヌの身体能力とノリはダテじゃない。「この時の腕のポイントは、『俺の腕に、抱かれろ』という気持ちで」とか教えてくれる天真みちる先生が好き。ちょっと簡単めなやつとか、腕のフリだけとかでも出来るとすごく楽しい!!エキサイターを絶対にマスターしたい!!

・夢みるチカラ

男役スターが、手仕事による「モノづくり」で活躍する女性作家たちを紹介する番組。帽子作家さんや江戸切子作家さんなど、色んな世界の方の話が聞けて楽しいし、「表現する」ことについて男役と意外な共通点があったりするのも面白い。1月はカービング作家の佐藤朋子さん×水美舞斗で、花組の筋肉ことマイティーがソープカービングに挑戦していた。番組最後の視聴者プレゼントのキーワードが「これ、私終わりますか?」だったの、ほんとにマイティーがマイティーで最高だったな〜!

・翔け!すみれんず again!

日本全国から集ったタカラジェンヌが、出身地を紹介する番組。「全国各地のタカラヅカファンもスターの出身地の魅力を知り、同郷意識を持ったり、今度その地を訪れたくなったり、そんなタカラヅカで結ばれたすみれフレンズ」がすみれんず、ということのようで、確かに自分と同じ出身地のジェンヌさんは応援したくなっちゃうし、「この人とこの人、同じ県なのか〜!」という驚きがあったりする。出身地ロケをするのは下級生が多く、母校を訪れてはしゃいでたりしていて微笑ましさがすごい。あとトップスター・トップ娘役もインタビューVTRで登場したりするので地味に要録画番組である。ご贔屓・明日海りお様も東海エリアの回で静岡県の魅力を話していて、いっぱい編集されていてかわいかった…みりおタイム(のんびり考える、独特の間)がいっぱい発生したのかな…

これ以外にもまだまだアツい番組が盛りだくさんで、日々ハードディスクの残量とにらめっこしている次第。月初がね…大変で…月が変わってファーストランがまとまってやってくるから…。でも幸せ〜!!月々2700円で買える、こんなハピネスがあっていいのかな〜!!未加入のヅカオタの皆さん、是非ご検討下さい!!

「関係性」の宝庫ことタカラヅカの各組トップ&2番手紹介(2017年1月現在)

「関係性」というものに心惹かれるのは、色んな界隈のあるあるではないかと思う。ももクロの5人の中で「ももたまい」が好きとか、『相棒』での相棒ごとの違いの面白さとか。「あるグループの中の、ココとココ」という組み合わせを楽しむ心を持つ人にタカラヅカを超おすすめしたいなと日頃から考えている。なぜならタカラヅカにはそういった「関係性の妙」が無限に詰まっているから…!代表的なのはトップスターとトップ娘役の「トップコンビ」だけど、それ以外にも本当に色々あるわけで。今日はその中のひとつ、「5組違って全部いい!〜トップスターと男役2番手〜」をお送りします!!

 

花組

トップ:明日海りお様/89期・169㎝/穏やかさとナイーブさを併せ持つ天才肌

2番手:芹香斗亜様/93期・173㎝/大らか自由人に見えて気遣いの達人

パッと見、どちらもゆるくてほわほわしている花組コンビ。明日海りお様が月組から組替えして1年ちょっとでトップに就任したこともあり、最初の内は人見知り同士の固さがあったように思う。なんせ組替え直後は仲間との食事を「ちょくちょく断っていた(フォトエッセイ『晴れでも。雨でも‼︎』より)」ナイーブな明日海りお様と、遠征先ではホテルに引きこもりがちな芹香斗亜様。お互いグイグイ行けるタイプでも無さそうなので、作品を作っていく過程で少しずつ信頼関係を築いてきたんだろうなぁという気がする。

2017年現在、それがすごくいい感じになっている。みりお様もキキちゃんを信頼してイジってみたり、キキちゃんもみりお様を理解してそれに応えて支えてる印象がある。あと、キキちゃんは割と場を回したり盛り上げたりが上手なので、ナウオンとかのトーク番組ではとても頼もしい。

『仮面のロマネスク』『Melodia』の全ツ・梅芸楽で、明日海りお様がたどたどしい関西弁でご挨拶してくれたことがあった。途中何度か芹香斗亜様を振り返って確認していたので、関西人ジェンヌ・キキちゃん監修であることは間違いないわけで。みりお様がキキちゃんに相談したのか、キキちゃんがみりお様に提案したのかは分からないけど、どっちにしろ良い関係だなと思う。あと、この時の舞台写真で2人が体をくっつけて笑い合ってるやつがあって、特に芹香斗亜様の笑顔がめちゃくちゃいいので、キャトルに行くことがあったらぜひ見て下さい。

 

月組

トップ:珠城りょう様/94期・172㎝/犬顔・大柄下級生トップスター

2番手:美弥るりか様/89期・168㎝/猫顔・小柄上級生2番手

タカラヅカでは珍しい下級生トップスターが新生月組のコンビ体制となる。基本的に年功序列タカラヅカ、上級生の2番手というのはどっちもやりづらいのではなかろうか…と思ってしまうけど、それを感じさせないぐらいるりか様の自然な気遣いが素晴らしい。

下級生のたまきち様をトップスターとしてしっかり立てながら、とても頼もしくフォローし、盛り上げ、それでいて2番手として出過ぎない。それに全部無理がないので、すごく落ち着いたいい関係に見える。とにかくるりか様の「性格の良さ」が抜群。

『カルーセル輪舞曲』の男役群舞でも、大型犬っぽい雰囲気のダイナミックなたまきち様の横で、目が大きく猫っぽい色気のあるシャープなるりか様が踊ってると、対照的でとても面白い。この関係性を生かして、これからどんな作品が見られるのかとても楽しみだなと思う。

 

雪組

トップ:早霧せいな様/87期・168㎝/美人なのに熱血、人間力がすごい

2番手:望海風斗様/89期・169㎝/顔は濃いのに心は白百合、真面目度がすごい

ちぎだい、もしくはちぎもんとして人気が高い雪組コンビ。ほんとに相性が良くて、見ていてすごく楽しい&気持ちがいい。その1番の要因は早霧せいな様の人格にあるんじゃないかなぁた思う。早霧せいな様は抜群に美人で、それと同時にめちゃくちゃ面白い人でもある。本人が意図していない、本人は全力で一生懸命やっているタイプのウェルメイドコメディみたいな人で、見てるととにかく好きになってしまう。人格者というか、『私立探偵ケイレブ・ハント』『GreatestHITS!』のプログラムで稲葉先生が書いていた「迸る情熱に溢れた早霧は正しく今日を生き明日へ向かって疾走していく人間力に溢れたトップスターです。」というのがほんとそれ!という感じ。

対してだいもんは、自他共に認める真面目ジェンヌで、真面目過ぎて「面白い挨拶ができない」とかに真面目に悩んでしまうタイプなので、同じく真面目なのに超面白いちぎさんのことを真面目に尊敬している気がする。それも面白い。だからもう、本人達は2人してウェルメイドコメディで、トーク番組もいっつも楽しそうで、でも見せてくれる芝居やショーの実力値が高くて、そんなの好きになるっきゃない!というのが私の気持ちです。

私はだいもんが明日海りお様の次に好きなので、大好きなだいもんが組替えした雪組のトップスターが早霧せいな様で本当に良かったなと思ってるし、早霧せいな様にはめちゃくちゃ感謝している。2番手に無いものを持っているトップスターとそれを本気で尊敬している2番手という正統派の関係性…ちぎだい…最高!!

 

星組

トップ:紅ゆずる様/88期・173㎝/大阪出身・叩き上げ系努力家スター

2番手:礼真琴様/95期・169㎝/東京出身・若手でピカイチの実力派スター

残念ながら、私は紅ゆずる様プレお披露目の『オーム・シャンティ・オーム』を観られていない&大劇場お披露目はまだ先なので、このコンビについてはあまり語ることができない。ただすごく楽しみなのは、他の4組と違って星組のこの2人だけが、生え抜きの星組生同士であることだ。

私は生え抜きに特別の価値があると思っている訳ではないけれど、「柚希礼音様の下で約6年間2番手として支え続けた」紅ゆずる様と、「柚希礼音様に憧れてタカラヅカを目指し、新人公演で柚希礼音様の役を4回もやった」礼真琴様という組み合わせには何かアツいものを感じる。北翔海莉様の時代もあわせて、同じ人の背中を一緒に追いかけ、協力して支え続けてきた「同志」である2人の新たな関係性にめちゃくちゃワクワクしている。

あとは紅ゆずる様が大阪出身で歌劇団屈指のコメディエンヌであり、対する礼真琴様は東京出身子役経験ありと、違う性質を持ってそうなのも面白い。アドリブでガンガンに攻める紅ゆずる様と、それに振り回されたり立ち向かったり、そんで褒められて喜んだりする礼真琴様が観られそうでほんとに楽しみ!!スカピン絶対観に行くぞーーーー!!

 

宙組

トップ:朝夏まなと様/88期・172㎝/劇場ごと抱ける手足の長さと包容力とチャラさ

2番手:真風涼帆様/92期・175㎝/劇場ごと落とせる低音とセクシーさと素顔ギャップ

全5組の中で「最もホストクラブをやって欲しい組」ことイケメン揃いの宙組。その筆頭のまぁまかのお2人である。2人とも男性的なイケメンで、長身で、セクシーさがあって、九州出身で…と共通点が多いコンビ。真風涼帆様は朝夏まなと様のトップ就任と同時に組替えで2番手就任したこともあり、「2人で同時に1つの代をスタートさせた」というバディ感が強いのも特徴だなぁと思う。それプラス、朝夏まなと様の明るいキャラクターや組カラーもあって、組替えからそんなに経たない内から真風涼帆様がのびのび楽しそうにしていて、宙組っていい組なんだなぁと思った記憶がある。

全国ツアー公演『メランコリック・ジゴロ』ではタイプの近いまぁまかコンビの良さがめちゃくちゃ出ていた。ジゴロのまぁ様、その悪友のスタンがゆりか様。とにかく2人ともスタイル抜群なのでスーツ姿で並ぶと、かっこよさが倍々ゲーム!天井知らずのうなぎ登り!となる。そのうえ2人のかけ合い漫才のようなテンポのいい会話のやりとりがめちゃくちゃ良かった。

とはいえ『エリザベート』のような1人の女性を巡って対立するようなやつも、「無理まじで無理どっちも最高すぎて絶対選べない」感がすごい。いや〜ほんと宙組も最高〜!

 

ということで、5組あれば5通りの関係性があり、それすなわち5通りの最高があるということが伝われば幸いです。他にも「同期」とか「先輩・後輩」とか色々あるので、関係性に何かドラマを見出す覚えのある人は、みんなタカラヅカを見るといいと思う!!楽しいから!!それでは、本日はここまで〜!!

 

身の内にマグマを抱えているので

仲良しヅカ友達との新年会を経た。各々の活動報告(出張にかこつけて花組東京宝塚公演を観に行った話、月組グランドホテルの入り待ちで美弥るりか様の会の方が超優しかった話、牧彩子先生の個展でタカラジェンヌ風似顔絵を描いてもらった話など)がひと段落した後、こんな話題となった。

それは「職場の人や、観劇仲間ではない友人からタカラヅカの話をふられた時の振る舞いって難しくない??」というものだ。

誤解の無いようにまずお伝えしたいのは、決して嫌なわけではないということだ。むしろ超嬉しい。超超超、嬉しい。血湧き肉躍っちゃう!緒月遠麻様ばりのテンションでリズミカルに銀橋わたっちゃう!!というぐらい嬉しい。だからこそ、慎重になるのである。

なぜならば、私達ヅカオタは身の内にマグマのような愛を抱えている。もし火力調節を間違えば、相手を炎の渦に巻き込んでしまいかねない。なので、相手(との関係、相手のヅカ知識量、ヅカへの好感度、興味を持っているのは何か等)を見極めた上で、適切な火力に調整しなければならない。私の火力調節は以下の5通りである。

 

【レベル1】点火しない

相手:私がヅカオタであることを全く知らない。やや距離のある職場の人、飲み会等何か別の目的で居合わせた友人の友人など

対応:ヅカオタであることをおくびにも出さない

「話をふられる」というか「ただ単に話題に出た」レベルの時の対応はこれ。私はあまり点火せず、観察するスタンスでいる。「(抽選などに当たったことがあるか?という話題で)昔何かでタカラヅカのチケット当たって観たことある〜」とか「(二次元ミュージカル多くない?という話題で)タカラヅカでもこないだるろ剣やってなかった?」とか。この場合、話題のメインではないので「当たったのって何の演目でした?」「私るろ剣観に行ったんですけど」等を差しはさむと場合によっては話題をかっさらうことになりかねないので、自重して世間様の中でどういう風に認識されているのかを楽しむにとどめている。

 

【レベル2】とろ火

相手:私がヅカオタであることを全く知らない。わりと親しくしている職場関係の人、付き合いの浅い友人、合コンなど

対応:タカラヅカを知っている・観たことがある程度に抑えておく

タカラヅカって観たことある?」とか「友達に誘われてるんやけどさ〜」とか、タカラヅカを話題としてふられた時はこれ。内心、えっ何!?私がヅカオタって知らんよね?とドキドキするやつ。相手の情報がない場合、とりあえずとろ火で点火する。「母親に誘われて観たことあるよ」「いいやん、どんな演目なん?」等、そろ〜っと。ここで急に、「観たことあるっていうか、超ハマってるよ!」「マジで?いつ?何組の?」等、いきなり高火力にならないよう注意する。相手に火傷を負わせる可能性がある。相手のリアクションや話の広がりを見つつ、「確か花組さん、やったかなぁ〜」「私の友達もそれ観に行くって言ってたけど、すごく人気のある人なんやって〜」とジワジワ調節していく。

 

【レベル3】弱火

相手:私が観劇好きであることを何となく知っている。職場でも友人と呼べる同僚、私個人を認識している友人、twitterなど

対応:タカラヅカが好きであることを公表、組・ジェンヌ名(芸名フル)を会話に出す

このレンジが一番広い。「タカラヅカ最近も観てる?」とふられたら「先週も花組公演観てきたんですけど!トップスターの明日海りお様が今回も最&高&High&Highにかっこよかったです!!」と答える。ポイントとしては「花組」「トップスター」「明日海りお様」等、いわゆるタカラヅカ用語もサラッと出すところである。相手がある程度理解してくれる、もしくは「タカラヅカには花月雪星宙の5組があって」と説明できる、説明しても引かれないぐらいの間柄の場合、弱火となる。全くタカラヅカを知らなかった職場の同僚や友人が弱火でも受け入れてくれるようになると、時々「チケットって取るの難しい?」「1回観てみたいかも」と言ってくれる人が出てくるので、個人的に大切に付き合いたいゾーン。

 

【レベル4】中火

相手:私がヅカオタであることを知っており、本人も私と同程度にタカラヅカが好きである

対応:ヅカオタであることが前提、愛称で会話する

いわゆるヅカ友達ゾーン。「タカスペマチソワしたってマジで?」「マチネはライブビューイングですけどね!みりお様とまぁ様のトート対決最高でした!」「最高やったね!逆に『黄泉に返して!』ってなるよね!」みたいな会話になる。

タカスペ=タカラヅカスペシャル、マチソワ=マチネ・昼公演、ソワレ・夜公演の1日に2回観ること(ダブルともいう)、みりお=明日海りお様、まぁ様=朝夏まなと様、『黄泉に返して!』=『エリザベート』という作品において、トートに対してヒロイン・エリザベートが言った「(黄泉の世界から現世へ)私を返して!」という印象的なセリフを踏まえて、「そんな魅力的なトートが2名もいるならむしろ黄泉の世界に行きたい」という気持ちを表している。という、ヅカオタ以外には解説が無いと何が何やらレベル。基本的にジェンヌさんのことは愛称で呼び表すので、ファンになりたての頃は1番そこに苦労した。

 

【レベル5】強火

相手:同志。もしくは私よりもヅカオタ歴の長い先輩のような友人。

対応:全力でいく

「今月のきゃびぃ様の組レポ。読んだ?」といった歌劇・GRAPHの話題、 「次の宙組、上田久美子先生のお芝居&稲葉先生のショーって期待しかないな」といった演出家の先生の話題、「89期・95期はもちろんスーパースター期で最高、でも90期の頼れる感、94期の縁の下の力持ち感もまた別で最高…」「ていうか95期にブリドリネクスト回ってきたら何やって欲しい?」という期ごとの生徒を把握しての話題等々、ある程度の知識や観劇経験が必要とされる。私もまだまだ駆け出しのヅカオタなので勉強中ではあるが、少しずつ学んで蓄積されて、この「話したいことを分かち合える相手と話したいだけ話せる(お互いのマグマを見せ合う)」のはとっても楽しい。話題はいくらでもあり、たとえ17時半開始でご飯を食べ、その後カフェに移動して23時まで喋っても「時間足りなかったね!」となる。マグマ大放出である。

 

いかがでしょうか。火力調節の大切さ、分かってもらえたでしょうか。時々、とろ火・弱火対応してる相手から「朝夏さん、だっけ?」とか大好きスター名をブッ込まれて「ま、まぁ様!」と中火になってしまってハッとしたりする。「タカラヅカ好きなはずなのに、話振っても反応あんまりかな?」と思っても、それは一生懸命火力を抑えようとしてるだけなので気にしないで欲しい。

繰り返しになるが、決してタカラヅカの話を振られると困るわけではない。たまに「前の職場にタカラヅカを好きな人がいたけど、その話しかしなかった」「なんでもタカラヅカの話に持っていく」と言ったことを耳にする。どんなジャンルでも、自分の好きなものを押しつけすぎるのは良くないし、そのジャンルへの好感度が下がってしまう。私は私が原因で、誰かの「タカラヅカへの好感度」を絶対に落としたくないのだ。

そんなわけで、このブログでは弱火〜中火、時々強火ぐらいで遠慮なくマグマを放出していくので!!火傷させたらごめんなさい!!書きたいだけ書けるって楽しいな〜!!