タカラヅカとご贔屓と私

いつも心に黒燕尾

朝の通勤時におすすめのヅカソング8曲

センスが無さすぎてキュレーションメディアの記事みたいなタイトルになってしまった。でもそのまんま、カスOL兼駆け出しのヅカオタの私(電車通勤)が通勤の時によく聴いてる曲を発表する、ただそれだけの回を始めます!!

 

・私だけに/『エリザベート

自尊心がメキメキ高まる1曲。周囲に気を使いすぎて疲れている方がいたら是非これを聴きながら職場に向かっていただきたい。お好きなシシィを選ぶもよし、色んなシシィのこの曲だけを集めた「私だけの私だけにプレイリスト」を作るもよし。大切なのは「話す相手 私が選ぶ」というシシィ様のスーパー強気メンタル。職場だもの、命までは預けはしなくていいんだもの。心折れずに働き成果を上げ、いつかはフランツよろしく上司に信念も曲げさせてみせましょう。お言葉嬉しく伺いました!弊社とともに歩んで参ります!でも私の有休は!!私のもの!!!!

 

・夢を売る男/『オーシャンズ11』

「お金を得るために仕事をしている」と割り切っている人におすすめ。私が聴いているのは花組公演・望海風斗様バージョン。金があれば〜?地位が買える!金があれば〜?愛が買える!金があれば〜?若さも買える!と、心の中でだいもんベネディクト様とのコール&レスポンスを楽しみましょう。ドアボーイしながらホテルの経営を盗み見て勉強した努力家ベネディクト様への敬意も忘れずに。ベネ様すごい!!ベネ様の言う通り!!金があればなんでも買える〜!!チケットも買える〜!!ブルーレイもブロマイドも観劇用の新しい服も買える〜!!

 

・エジプトは領地を広げてる/『王家に捧ぐ歌』

職場で狙ってるポストがある人におすすめ。パンチのきいた「私だ!」×3回繰り返しはイメージトレーニングに最適です。あと自分が営業職の時にこの曲を知っていたら、外回り中にも聴いただろうな〜と思う。私はまぁ様のやつを聴いてます。川を越え〜!海を渡り〜!大地を駆け〜!あたりのいけいけドンドン感が最高。ちなみにそのまんまのタイトルと歌詞、キャッチーなメロディーで、カラオケで入れるとヅカオタ以外にもわりと喜ばれる曲でもある。

 

 ・ソーラー・パワー/『ファンキー・サンシャイン』
太陽をテーマにしたショーの主題歌だけあってとにかくエネルギッシュでキャッチー。歌詞はよく聴くと(よく聴かなくても)超トンチキだけど、それを含めて朝からパワーがもらえるので、晴れた日の通勤には是非お聴きいただき、太陽の恵みことソーラーパワーをか・ん・じ・て!いただきたい。大空祐飛様の「ソーラー・パワーを感じろ」「ソーラー・パワーを信じろ」という呼びかけに対して宙組子と一緒に心の中でイェッ!って叫ぶとめちゃくちゃ元気が出る。「お日様、太陽、おてんとさん!」の三段活用といい、パワーワードしかない1曲。

 

・Z-BEAT/『Z-LIVE』

こちらは憂鬱な雨の日に気分を盛り上げられる貴重な曲。雨雲立ちこめる街に明日海りお様の歌声が眩しく差し込むイメージが最高。応援ソングというか、上昇気流ソングというか、自分はまだ実力的に成功者じゃないけど、歌唱的にも成長途中だけど、とにかく「ガンガンいこうぜ」的なフレッシュ感。回そうぜミラーボール…キラキラ光るミラーボール…そう…いつも心にミラーボールを…!!

 

・ひとかけらの勇気/『スカーレット・ピンパーネル』

タイトルそのまま、勇気が欲しい朝に聴きたい1曲。ひとかけらっていうのが、いいですよね。自分の中にそんなに大きな勇気はないけど、ほんのひとかけらなら…片手にぎゅっと握れるぐらいの勇気なら…という気持ちになる。そんないい事っぽく書いてアレなんですけど、私が会社で勇気を奮いおこすのは主に「有休申請」です。登れない山(積まれた仕事)、渡れない川(顔を曇らせる上司)、数多の障壁乗り越え〜て〜!有休下さい!!

 

・銀河の覇者/『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』

会社の中で戦っている人に超おすすめ。凰稀かなめ様の「面白い。勝ってみせよう!」が、ほんとに抜群にかっこいい。自分のひらめきと運に賭けて私も戦ってみたい。年老いたものに耳を貸さずに仲間と共に未来を手に入れてウォーホーしたい。同期とか後輩とかで、自分にとってのキルヒアイスロイエンタール、ミッターマイヤーは誰かなとか考えちゃうし、この曲でやった大運動会入場行進が好き過ぎて曲の最後に「宙!!」って叫びたくなっちゃう。それも含めてとにかく元気の出る1曲。お仕事に〜ファイエル!!

 

・青い星の上で/『夢は世界を翔けめぐる』

しっとり系の朝ソング。別に朝ソングというわけではなくショーの後半にたまにある壮大系ソングなんですけど、特にまだ暗い早朝に出ないといけない日や、何か新しい区切りの朝におすすめ。「この美しく愛しい〜」っていう静かで優しい出だしがいいし、「ああ 今日からは〜」のサビで清々しい気持ちになれるのもいい。今日は昨日と地続きで、いきなり新しい自分に生まれ変われるわけではないけど、少しでも違う1歩を踏み出したい日に勇気をもらえる1曲。

 

朝の通勤時間は1日のプロローグ。あっやっぱりダサすぎるので忘れて下さい。ちなみに上記には入れてないけど、明日海りお様の『Hot Limit』は春夏秋冬聴けてしまう〜!!やっぱりご贔屓が1番!!!!

 

2,700円で買える幸せ界隈のNo. 1

たとえばカジュアルなイタリアンでランチコース。もしくは映画館で映画1本とポップコーンとドリンク。プチプラコスメなら、1つ2つ。狭〜い私の観測範囲で申し訳ないが、2700円で買える幸せというと、こんな感じだろうか。数時間から、持って数日のハピネス。だがしかし、2700円で買えて、1ヶ月まるまる続くハピネスが、この世にはありました!!

それが本日ご紹介する「タカラヅカ・スカイ・ステージ」(以下スカステ)。CS放送の宝塚歌劇専門チャンネルです。こちらのスカパーでのオプションチャンネル料金が2700円。加入すると毎日毎日、起床即タカラヅカ!帰宅即タカラヅカ!あなたのリビングもしくは寝室が、あれっここ劇場ロビーかな?という素晴らしいハピネス空間に早変わり!!

ちなみに、スカパーでのオプションチャンネル料金としては、スペースシャワーTVが月額756円、アニマックスが798円、東映チャンネルがちょっと高くて1620円。平均800円前後の月額料金の中で、はっきり言ってスカステは高い。ところがどっこい、加入してる私からすると、これはもう激安としか言いようがないわけで!ちょっとこれを見て下さい!f:id:konoeri:20170211230738j:image

TCA PRESS(劇場や公式グッズショップで無料配布してる小冊子)の番組表をパシャッと撮ったので、見づらくて申し訳ない。ご覧の通り、朝7時から深夜2時過ぎまで、ひたすらタカラヅカである。メインになるのはもちろん舞台作品で、2月は合計88作品が放送される。それも1990年上演の『宝塚レビュー'90』から2016年上演の『Shakespeare』まで幅広い。DVD販売されていないバウホール作品や、OGの舞台もある。ちなみにタカラヅカのブルーレイは約1万円するので、コスパ的にもスカステは最強である。

そしてこれは加入してから分かったが、オリジナル番組が豊富にあり、それがすこぶる楽しい。代表となるのが、毎日朝・昼・夜の3回放送される「タカラヅカニュース」である。

 名前の通りのニュース番組だが、ひたすらタカラヅカ関連のニュースが続く。初日や千秋楽の模様に稽古場風景、退団者のインタビュー、公演期間限定デザートから新発売のグッズ紹介まで、ありとあらゆるニュースを網羅している。司会ももちろんタカラジェンヌで、スカイ・フェアリーズと呼ばれる各組の男役・娘役のペアが週替わりで担当する。毎日これを見ていると、タカラヅカのニュースにはめちゃくちゃ詳しくなるし、世間のニュースにははちゃめちゃに疎くなる。ただ、仕事で疲れて帰ってきた日など、世の中の辛いニュースに触れたくない時にはタカニュを是非。なんかもうね、平和なので。「次は、娘役ならではの視点でときめきポイントをご紹介する『ときめキュン♡』です☆」とか、ほんと平和で最高。

他にも個性豊かなオリジナル番組があり、私が特に好きなのは下記である。

・Let's♪ダンシング

宝塚歌劇の振付を、スターが解説してレッスンしてくれる番組。レッスンの前の、スターのおすすめストレッチが既に高度過ぎたり、「まずはハットとジャケットをご用意下さい!」でつまずいたりする。タカラジェンヌの身体能力とノリはダテじゃない。「この時の腕のポイントは、『俺の腕に、抱かれろ』という気持ちで」とか教えてくれる天真みちる先生が好き。ちょっと簡単めなやつとか、腕のフリだけとかでも出来るとすごく楽しい!!エキサイターを絶対にマスターしたい!!

・夢みるチカラ

男役スターが、手仕事による「モノづくり」で活躍する女性作家たちを紹介する番組。帽子作家さんや江戸切子作家さんなど、色んな世界の方の話が聞けて楽しいし、「表現する」ことについて男役と意外な共通点があったりするのも面白い。1月はカービング作家の佐藤朋子さん×水美舞斗で、花組の筋肉ことマイティーがソープカービングに挑戦していた。番組最後の視聴者プレゼントのキーワードが「これ、私終わりますか?」だったの、ほんとにマイティーがマイティーで最高だったな〜!

・翔け!すみれんず again!

日本全国から集ったタカラジェンヌが、出身地を紹介する番組。「全国各地のタカラヅカファンもスターの出身地の魅力を知り、同郷意識を持ったり、今度その地を訪れたくなったり、そんなタカラヅカで結ばれたすみれフレンズ」がすみれんず、ということのようで、確かに自分と同じ出身地のジェンヌさんは応援したくなっちゃうし、「この人とこの人、同じ県なのか〜!」という驚きがあったりする。出身地ロケをするのは下級生が多く、母校を訪れてはしゃいでたりしていて微笑ましさがすごい。あとトップスター・トップ娘役もインタビューVTRで登場したりするので地味に要録画番組である。ご贔屓・明日海りお様も東海エリアの回で静岡県の魅力を話していて、いっぱい編集されていてかわいかった…みりおタイム(のんびり考える、独特の間)がいっぱい発生したのかな…

これ以外にもまだまだアツい番組が盛りだくさんで、日々ハードディスクの残量とにらめっこしている次第。月初がね…大変で…月が変わってファーストランがまとまってやってくるから…。でも幸せ〜!!月々2700円で買える、こんなハピネスがあっていいのかな〜!!未加入のヅカオタの皆さん、是非ご検討下さい!!

「関係性」の宝庫ことタカラヅカの各組トップ&2番手紹介(2017年1月現在)

「関係性」というものに心惹かれるのは、色んな界隈のあるあるではないかと思う。ももクロの5人の中で「ももたまい」が好きとか、『相棒』での相棒ごとの違いの面白さとか。「あるグループの中の、ココとココ」という組み合わせを楽しむ心を持つ人にタカラヅカを超おすすめしたいなと日頃から考えている。なぜならタカラヅカにはそういった「関係性の妙」が無限に詰まっているから…!代表的なのはトップスターとトップ娘役の「トップコンビ」だけど、それ以外にも本当に色々あるわけで。今日はその中のひとつ、「5組違って全部いい!〜トップスターと男役2番手〜」をお送りします!!

 

花組

トップ:明日海りお様/89期・169㎝/穏やかさとナイーブさを併せ持つ天才肌

2番手:芹香斗亜様/93期・173㎝/大らか自由人に見えて気遣いの達人

パッと見、どちらもゆるくてほわほわしている花組コンビ。明日海りお様が月組から組替えして1年ちょっとでトップに就任したこともあり、最初の内は人見知り同士の固さがあったように思う。なんせ組替え直後は仲間との食事を「ちょくちょく断っていた(フォトエッセイ『晴れでも。雨でも‼︎』より)」ナイーブな明日海りお様と、遠征先ではホテルに引きこもりがちな芹香斗亜様。お互いグイグイ行けるタイプでも無さそうなので、作品を作っていく過程で少しずつ信頼関係を築いてきたんだろうなぁという気がする。

2017年現在、それがすごくいい感じになっている。みりお様もキキちゃんを信頼してイジってみたり、キキちゃんもみりお様を理解してそれに応えて支えてる印象がある。あと、キキちゃんは割と場を回したり盛り上げたりが上手なので、ナウオンとかのトーク番組ではとても頼もしい。

『仮面のロマネスク』『Melodia』の全ツ・梅芸楽で、明日海りお様がたどたどしい関西弁でご挨拶してくれたことがあった。途中何度か芹香斗亜様を振り返って確認していたので、関西人ジェンヌ・キキちゃん監修であることは間違いないわけで。みりお様がキキちゃんに相談したのか、キキちゃんがみりお様に提案したのかは分からないけど、どっちにしろ良い関係だなと思う。あと、この時の舞台写真で2人が体をくっつけて笑い合ってるやつがあって、特に芹香斗亜様の笑顔がめちゃくちゃいいので、キャトルに行くことがあったらぜひ見て下さい。

 

月組

トップ:珠城りょう様/94期・172㎝/犬顔・大柄下級生トップスター

2番手:美弥るりか様/89期・168㎝/猫顔・小柄上級生2番手

タカラヅカでは珍しい下級生トップスターが新生月組のコンビ体制となる。基本的に年功序列タカラヅカ、上級生の2番手というのはどっちもやりづらいのではなかろうか…と思ってしまうけど、それを感じさせないぐらいるりか様の自然な気遣いが素晴らしい。

下級生のたまきち様をトップスターとしてしっかり立てながら、とても頼もしくフォローし、盛り上げ、それでいて2番手として出過ぎない。それに全部無理がないので、すごく落ち着いたいい関係に見える。とにかくるりか様の「性格の良さ」が抜群。

『カルーセル輪舞曲』の男役群舞でも、大型犬っぽい雰囲気のダイナミックなたまきち様の横で、目が大きく猫っぽい色気のあるシャープなるりか様が踊ってると、対照的でとても面白い。この関係性を生かして、これからどんな作品が見られるのかとても楽しみだなと思う。

 

雪組

トップ:早霧せいな様/87期・168㎝/美人なのに熱血、人間力がすごい

2番手:望海風斗様/89期・169㎝/顔は濃いのに心は白百合、真面目度がすごい

ちぎだい、もしくはちぎもんとして人気が高い雪組コンビ。ほんとに相性が良くて、見ていてすごく楽しい&気持ちがいい。その1番の要因は早霧せいな様の人格にあるんじゃないかなぁた思う。早霧せいな様は抜群に美人で、それと同時にめちゃくちゃ面白い人でもある。本人が意図していない、本人は全力で一生懸命やっているタイプのウェルメイドコメディみたいな人で、見てるととにかく好きになってしまう。人格者というか、『私立探偵ケイレブ・ハント』『GreatestHITS!』のプログラムで稲葉先生が書いていた「迸る情熱に溢れた早霧は正しく今日を生き明日へ向かって疾走していく人間力に溢れたトップスターです。」というのがほんとそれ!という感じ。

対してだいもんは、自他共に認める真面目ジェンヌで、真面目過ぎて「面白い挨拶ができない」とかに真面目に悩んでしまうタイプなので、同じく真面目なのに超面白いちぎさんのことを真面目に尊敬している気がする。それも面白い。だからもう、本人達は2人してウェルメイドコメディで、トーク番組もいっつも楽しそうで、でも見せてくれる芝居やショーの実力値が高くて、そんなの好きになるっきゃない!というのが私の気持ちです。

私はだいもんが明日海りお様の次に好きなので、大好きなだいもんが組替えした雪組のトップスターが早霧せいな様で本当に良かったなと思ってるし、早霧せいな様にはめちゃくちゃ感謝している。2番手に無いものを持っているトップスターとそれを本気で尊敬している2番手という正統派の関係性…ちぎだい…最高!!

 

星組

トップ:紅ゆずる様/88期・173㎝/大阪出身・叩き上げ系努力家スター

2番手:礼真琴様/95期・169㎝/東京出身・若手でピカイチの実力派スター

残念ながら、私は紅ゆずる様プレお披露目の『オーム・シャンティ・オーム』を観られていない&大劇場お披露目はまだ先なので、このコンビについてはあまり語ることができない。ただすごく楽しみなのは、他の4組と違って星組のこの2人だけが、生え抜きの星組生同士であることだ。

私は生え抜きに特別の価値があると思っている訳ではないけれど、「柚希礼音様の下で約6年間2番手として支え続けた」紅ゆずる様と、「柚希礼音様に憧れてタカラヅカを目指し、新人公演で柚希礼音様の役を4回もやった」礼真琴様という組み合わせには何かアツいものを感じる。北翔海莉様の時代もあわせて、同じ人の背中を一緒に追いかけ、協力して支え続けてきた「同志」である2人の新たな関係性にめちゃくちゃワクワクしている。

あとは紅ゆずる様が大阪出身で歌劇団屈指のコメディエンヌであり、対する礼真琴様は東京出身子役経験ありと、違う性質を持ってそうなのも面白い。アドリブでガンガンに攻める紅ゆずる様と、それに振り回されたり立ち向かったり、そんで褒められて喜んだりする礼真琴様が観られそうでほんとに楽しみ!!スカピン絶対観に行くぞーーーー!!

 

宙組

トップ:朝夏まなと様/88期・172㎝/劇場ごと抱ける手足の長さと包容力とチャラさ

2番手:真風涼帆様/92期・175㎝/劇場ごと落とせる低音とセクシーさと素顔ギャップ

全5組の中で「最もホストクラブをやって欲しい組」ことイケメン揃いの宙組。その筆頭のまぁまかのお2人である。2人とも男性的なイケメンで、長身で、セクシーさがあって、九州出身で…と共通点が多いコンビ。真風涼帆様は朝夏まなと様のトップ就任と同時に組替えで2番手就任したこともあり、「2人で同時に1つの代をスタートさせた」というバディ感が強いのも特徴だなぁと思う。それプラス、朝夏まなと様の明るいキャラクターや組カラーもあって、組替えからそんなに経たない内から真風涼帆様がのびのび楽しそうにしていて、宙組っていい組なんだなぁと思った記憶がある。

全国ツアー公演『メランコリック・ジゴロ』ではタイプの近いまぁまかコンビの良さがめちゃくちゃ出ていた。ジゴロのまぁ様、その悪友のスタンがゆりか様。とにかく2人ともスタイル抜群なのでスーツ姿で並ぶと、かっこよさが倍々ゲーム!天井知らずのうなぎ登り!となる。そのうえ2人のかけ合い漫才のようなテンポのいい会話のやりとりがめちゃくちゃ良かった。

とはいえ『エリザベート』のような1人の女性を巡って対立するようなやつも、「無理まじで無理どっちも最高すぎて絶対選べない」感がすごい。いや〜ほんと宙組も最高〜!

 

ということで、5組あれば5通りの関係性があり、それすなわち5通りの最高があるということが伝われば幸いです。他にも「同期」とか「先輩・後輩」とか色々あるので、関係性に何かドラマを見出す覚えのある人は、みんなタカラヅカを見るといいと思う!!楽しいから!!それでは、本日はここまで〜!!

 

身の内にマグマを抱えているので

仲良しヅカ友達との新年会を経た。各々の活動報告(出張にかこつけて花組東京宝塚公演を観に行った話、月組グランドホテルの入り待ちで美弥るりか様の会の方が超優しかった話、牧彩子先生の個展でタカラジェンヌ風似顔絵を描いてもらった話など)がひと段落した後、こんな話題となった。

それは「職場の人や、観劇仲間ではない友人からタカラヅカの話をふられた時の振る舞いって難しくない??」というものだ。

誤解の無いようにまずお伝えしたいのは、決して嫌なわけではないということだ。むしろ超嬉しい。超超超、嬉しい。血湧き肉躍っちゃう!緒月遠麻様ばりのテンションでリズミカルに銀橋わたっちゃう!!というぐらい嬉しい。だからこそ、慎重になるのである。

なぜならば、私達ヅカオタは身の内にマグマのような愛を抱えている。もし火力調節を間違えば、相手を炎の渦に巻き込んでしまいかねない。なので、相手(との関係、相手のヅカ知識量、ヅカへの好感度、興味を持っているのは何か等)を見極めた上で、適切な火力に調整しなければならない。私の火力調節は以下の5通りである。

 

【レベル1】点火しない

相手:私がヅカオタであることを全く知らない。やや距離のある職場の人、飲み会等何か別の目的で居合わせた友人の友人など

対応:ヅカオタであることをおくびにも出さない

「話をふられる」というか「ただ単に話題に出た」レベルの時の対応はこれ。私はあまり点火せず、観察するスタンスでいる。「(抽選などに当たったことがあるか?という話題で)昔何かでタカラヅカのチケット当たって観たことある〜」とか「(二次元ミュージカル多くない?という話題で)タカラヅカでもこないだるろ剣やってなかった?」とか。この場合、話題のメインではないので「当たったのって何の演目でした?」「私るろ剣観に行ったんですけど」等を差しはさむと場合によっては話題をかっさらうことになりかねないので、自重して世間様の中でどういう風に認識されているのかを楽しむにとどめている。

 

【レベル2】とろ火

相手:私がヅカオタであることを全く知らない。わりと親しくしている職場関係の人、付き合いの浅い友人、合コンなど

対応:タカラヅカを知っている・観たことがある程度に抑えておく

タカラヅカって観たことある?」とか「友達に誘われてるんやけどさ〜」とか、タカラヅカを話題としてふられた時はこれ。内心、えっ何!?私がヅカオタって知らんよね?とドキドキするやつ。相手の情報がない場合、とりあえずとろ火で点火する。「母親に誘われて観たことあるよ」「いいやん、どんな演目なん?」等、そろ〜っと。ここで急に、「観たことあるっていうか、超ハマってるよ!」「マジで?いつ?何組の?」等、いきなり高火力にならないよう注意する。相手に火傷を負わせる可能性がある。相手のリアクションや話の広がりを見つつ、「確か花組さん、やったかなぁ〜」「私の友達もそれ観に行くって言ってたけど、すごく人気のある人なんやって〜」とジワジワ調節していく。

 

【レベル3】弱火

相手:私が観劇好きであることを何となく知っている。職場でも友人と呼べる同僚、私個人を認識している友人、twitterなど

対応:タカラヅカが好きであることを公表、組・ジェンヌ名(芸名フル)を会話に出す

このレンジが一番広い。「タカラヅカ最近も観てる?」とふられたら「先週も花組公演観てきたんですけど!トップスターの明日海りお様が今回も最&高&High&Highにかっこよかったです!!」と答える。ポイントとしては「花組」「トップスター」「明日海りお様」等、いわゆるタカラヅカ用語もサラッと出すところである。相手がある程度理解してくれる、もしくは「タカラヅカには花月雪星宙の5組があって」と説明できる、説明しても引かれないぐらいの間柄の場合、弱火となる。全くタカラヅカを知らなかった職場の同僚や友人が弱火でも受け入れてくれるようになると、時々「チケットって取るの難しい?」「1回観てみたいかも」と言ってくれる人が出てくるので、個人的に大切に付き合いたいゾーン。

 

【レベル4】中火

相手:私がヅカオタであることを知っており、本人も私と同程度にタカラヅカが好きである

対応:ヅカオタであることが前提、愛称で会話する

いわゆるヅカ友達ゾーン。「タカスペマチソワしたってマジで?」「マチネはライブビューイングですけどね!みりお様とまぁ様のトート対決最高でした!」「最高やったね!逆に『黄泉に返して!』ってなるよね!」みたいな会話になる。

タカスペ=タカラヅカスペシャル、マチソワ=マチネ・昼公演、ソワレ・夜公演の1日に2回観ること(ダブルともいう)、みりお=明日海りお様、まぁ様=朝夏まなと様、『黄泉に返して!』=『エリザベート』という作品において、トートに対してヒロイン・エリザベートが言った「(黄泉の世界から現世へ)私を返して!」という印象的なセリフを踏まえて、「そんな魅力的なトートが2名もいるならむしろ黄泉の世界に行きたい」という気持ちを表している。という、ヅカオタ以外には解説が無いと何が何やらレベル。基本的にジェンヌさんのことは愛称で呼び表すので、ファンになりたての頃は1番そこに苦労した。

 

【レベル5】強火

相手:同志。もしくは私よりもヅカオタ歴の長い先輩のような友人。

対応:全力でいく

「今月のきゃびぃ様の組レポ。読んだ?」といった歌劇・GRAPHの話題、 「次の宙組、上田久美子先生のお芝居&稲葉先生のショーって期待しかないな」といった演出家の先生の話題、「89期・95期はもちろんスーパースター期で最高、でも90期の頼れる感、94期の縁の下の力持ち感もまた別で最高…」「ていうか95期にブリドリネクスト回ってきたら何やって欲しい?」という期ごとの生徒を把握しての話題等々、ある程度の知識や観劇経験が必要とされる。私もまだまだ駆け出しのヅカオタなので勉強中ではあるが、少しずつ学んで蓄積されて、この「話したいことを分かち合える相手と話したいだけ話せる(お互いのマグマを見せ合う)」のはとっても楽しい。話題はいくらでもあり、たとえ17時半開始でご飯を食べ、その後カフェに移動して23時まで喋っても「時間足りなかったね!」となる。マグマ大放出である。

 

いかがでしょうか。火力調節の大切さ、分かってもらえたでしょうか。時々、とろ火・弱火対応してる相手から「朝夏さん、だっけ?」とか大好きスター名をブッ込まれて「ま、まぁ様!」と中火になってしまってハッとしたりする。「タカラヅカ好きなはずなのに、話振っても反応あんまりかな?」と思っても、それは一生懸命火力を抑えようとしてるだけなので気にしないで欲しい。

繰り返しになるが、決してタカラヅカの話を振られると困るわけではない。たまに「前の職場にタカラヅカを好きな人がいたけど、その話しかしなかった」「なんでもタカラヅカの話に持っていく」と言ったことを耳にする。どんなジャンルでも、自分の好きなものを押しつけすぎるのは良くないし、そのジャンルへの好感度が下がってしまう。私は私が原因で、誰かの「タカラヅカへの好感度」を絶対に落としたくないのだ。

そんなわけで、このブログでは弱火〜中火、時々強火ぐらいで遠慮なくマグマを放出していくので!!火傷させたらごめんなさい!!書きたいだけ書けるって楽しいな〜!!

2016年 タカラヅカ思い出の10本・後半

続いて後半の10本をどうぞ!! 

・7月:雪組 ドン・ジュアン

雪組2番手・望海風斗様ことだいもんのシアター・ドラマシティ公演。案の定の大激戦で、平日公演1枚しか入手できず、有給を取って劇場へ向かった。思い返すと2015年も有給でアル・カポネを観に行ってたし、だいもん有給が毎年恒例になりつつある。

私達と同じく、いやそれ以上にだいもんに夢を見てる生田先生の選択&演出なので期待はしてたけど、思った以上の超濃厚っぷり!よくこの作品をタカラヅカでやろうと思ったな!という「女と酒、そして快楽を求め続け、数多の女達を魅了するセクシーなプレー・ボーイ(公式解説より)」を、清く正しく美しい劇団随一の真面目超えジェンヌ・だいもんが全身全霊でやりきっていた。全てが最低で刹那的で、ドロドロした熱を身にまとう男の中に生まれた、ほんの一欠片の純粋さを垣間見せてくれた。真面目な日本人女性が。すごくないですか??

観劇後は「ドンジュアンを愛し、翻弄され、彼を失った女A」みたいな気持ちになってしまい、梅田で働く友達(ドンジュアン観劇済)を急遽呼び出して飲みに行き、「美穂圭子様の『最初の女』の納得感、すごくない?」「あれだけの想いで作ったのに、彫像の壊し方ダイナミックすぎやんね?」等話して傷を舐め合って帰りましたね…。

 

8月:宙組 エリザベート

2014年の花組エリザでは立ち見1回のみだった私が、3回も座って観たし、母親の誕生日にプレゼントもした。自分の成長をしみじみと感じた公演。チケット入手への動き出しの早さ、情報網、入手経路の数、人脈等、あの頃の私とは違う…!!

朝夏まなと様のトート、実咲凜音様のエリザベート、真風涼帆様のフランツと、主要3役がビジュアル的にも実力的にも抜群で、そこに迫力&適材適所の宙組子が加わり、全体的な満足度がもの凄く高かった。中でも星吹彩翔様のヴィンディッシュ嬢と伶美うらら様のマダム・ヴォルフがピカイチ最高。精神病院の扇交換は久々の復活演出とのことで、あの場面で初めて泣かされた。みりおんシシィの孤独に胸が締め付けられて「陛下…おいたわしい…」ってなるし、一幕とは違う弱々しさでそれでも「私だけに」を歌って自由を思い出そうとするシシィに向かって無遠慮にシャッターを切るルキーニには本気で「無礼者!!」って怒鳴りたくなるし、気分はほぼスターレイ。

まぁ様のトートは男性的で力強く美しくて、騎馬戦とか超強そうで、足の長さを生かした素晴らしいトートでした。自分の魅力を良くご存知で…フィナーレの投げキッスとかね…。そしてみりおんのエリザベートは、ぶっちぎりでマイベストエリザベートです。今までで1番、観劇中にエリザベートという人の人生に寄り添えた気がする。

 

9月:花組 アイラブアインシュタイン 

花男の中の花男・瀬戸かずや様の、満を持しての主演舞台!おめでとうございます!!なんかもうOGの方や同期をはじめとする現役ジェンヌさん達のお祝いエピソードが次から次へと出てきて、発表時から本当に温かい気持ちになった。

 演出はバウホールデビューの谷貴矢先生。作品内容的にはアンドロイドと人間の愛をテーマにした近未来もので、ちょっと学生演劇っぽいというか四季さんのファミリーミュージカルみたいな感じがあった。ベタな演出とか、若干の疑問点はあったけど、大きな破綻なく大団円にまとめてたのは及第点では…という超上から目線な印象。黒燕尾はめっちゃくちゃ良かった!!あきらが0番というだけでグッとくるし、振りもすごくかっこよくて、花男を率いて踊るのが超サマになってたし、全瀬戸かずや様ファンの夢が叶った最高の場面でした。

というか、最近おじさま役が続いてた瀬戸かずや様で金髪白衣の二次元系お衣装を見せて下さっただけで感謝の念にたえません。もうあんなの無いだろうから…ありがとう谷先生…!!

 

9月:花組 仮面のロマネスク&Melodia

初めての花組全国ツアー公演。そりゃ追っかけちゃうよ!!ということで、北海道大千秋楽遠征をキメた思い出深い公演。明日海りお様ご贔屓の友人と4人で行ったけど、同じものを同じくらいの熱量で好きで、一緒に楽しめる友人がいるのって実は稀だし、自分は本当に幸せだなと思った。

仙名彩世様のトゥールベル夫人の「心細くて…」というセリフ回しがすごく好きで、私でも「奥様…宜しければ私が…」ってよろめいちゃう絶妙さだし、それを聞いてニヤリとしてる明日海りお様の悪い顔も良かったな〜。あと芹香斗亜様のハマりっぷりも良かった。ベンチに明日海りお様が足をかける場面は「これ絶対スチールになるし絶対買っちゃうな」と思ったら案の!定!!(買った)

Melodiaも良いショーだし、ツアーバージョンで鳳月杏様が3番手ポジションに入ってて、たくさん堪能できてハピネス!歌もダンスも、本当になんでも出来るちなつさん最高〜!!

 

11月:花組 雪華抄&金色の砂漠

2016年のハイライトはこれ。別記事で書きましたが、生まれて初めて3列目で贔屓組を観劇できたことは、強烈な体験だったな…あの夢のやうな世界から、みんなどうやって生きて帰って来てるの…?

ビジュアルと歌が取り上げられがちだけど、「お芝居が好きだ!」とよく主張されている明日海りお様に上田久美子先生作品が巡ってきて本当に嬉しかった。すごく生徒を見抜くお力のある先生なので、タカラヅカの良さである「スターに当て書き」が2000%発揮されて、組子全員の良さを生かした配役だったし、花組ファンとしては先生にお歳暮を贈りたいな…という気持ちでいっぱいになった。誰かに感情移入するお芝居ではなく、『物語』に心を揺さぶられる作品で、とっても良かった…。

濃厚な金色が後半なので印象が飛びがちだけど、雪華抄もすごく好みのショーだった。ひとつひとつの場面がメリハリがあるし、完成度が高い。春夏秋冬を巡る構成は「宝塚幻想曲」とかぶるけど、和モノだとこうなるのか〜という面白さがあった。派手さはないけど花鳥風月!!鷹がね!かっこいいし!!スチール100枚下さい!!

 

以上、2016年の10本でした!2017年も最高の舞台がたくさん観られますように〜!!

2016年 タカラヅカ思い出の10本・前半

こういうの、ほんとは2016年内にやっとかないと…という感じはある。ので、今年はがんばろうと思うけど、2016年もとっても最高だったので未来の自分が思い出をたくさんしがめるようにちゃんと残しておきたい。10本に順位はなく、全部1番!の10本、時系列に並べてます。

 

・1月:星組 Love&Dream

ディズニー×タカラヅカって、最高のコラボレーションでは…しかも歌ウマの北翔海莉様・妃海風様率いる星組…と公演発表時点でブチ上がった演目。実際観てみたら、コラボではなくマリアージュと言った方が正しい相性の良さでした。なんてったって夢々しい。

1幕目はディズニー曲、2幕目はタカラヅカ曲としっかり分けてたのが良かった。特に1幕の風ちゃんのプリンセス無双がほんとに素晴らしくて、お衣装は同じ水色のドレスながら、ジャスミン・アリエル・エルサ・ラプンツェルをアクセサリーやカツラを変えることでそれぞれのキャラクターに合わせてくるところに娘役魂を感じたし、発声も地声というかポップス寄りの歌い方でとっても可愛くてかっこよかった〜!

 

・2月:花組 アーネスト・イン・ラブ

プチお披露目の国際フォーラム見逃し組だったので、再演がめちゃ嬉しかったや〜つ!しかも鳳月杏様・音くり寿様も役替わりで嬉しさ倍!

樹里咲穂様主演バージョンを映像で観たことがあって、アドリブ場面やラブコメ脚本の楽しい作品だと思ってたけど、明日海りお様のアーネストは「捨て子で、裕福な貴族の養子として育てられて、その境遇に不満はなく明るく生きているけれど、どこかに子どものような寂しさを抱えてる」というところが感じられて、ただの恋愛ドタバタ劇じゃなくてじんわりしました。「家族が欲しい」が1番の願いだったんだよね、っていう…良い作品だった…!

☆メモってたので、梅田楽(2/14)のキュウリサンド場面のアドリブ
お皿を持った腕をキキちゃんと反対側に伸ばしてキュウリサンドを死守するみりお様
キキ「最近は、こういうことを覚えて…!」
死守しすぎてソファから落ちそうになって、
みりお様「おち、落ちる…!」
キキ「欲しい時はなんて言うんだっけ?」
みりお「ちょうだい。…でも今日はいいんだ〜!朝からいっぱいチョコを食べたから!(ドヤァ!)」
キキ「やだやだ…(モグモグ)これだから2枚目は…(モグモグ)」

トップも2番手も、どっちもかわいいな〜!!!

 

・3月:雪組 るろうに剣心

これも発表時点で、早霧せいな様が剣心…控えめに言って最高の予感しかしないな…?あとチケット争奪戦すごそうやな…??となった演目。どっちもその通りでしたね!

そしてとても思い出深いのが、真那春人様が代役で武田観柳を演じられたこと。タカラヅカでは各役に代役キャストが決まっていて、誰か1人のチェンジではなく、複数人が玉突きで別の役に変わるシステムで。観に行った日がたまたまそうだったけど、本当にまなはる様始め、代役の皆さんがそれぞれ最高で、初見の方なら代役だと分からないクオリティを保っておられることに感動したし、代役を務めた方へ一際大きな拍手が送られる客席の温かさに泣けたし、全員でこの休演者続出のピンチを乗り切るぞ!という雪組子の気持ちというか団結力に、もう雪組!大好き!になった。前から好きですけど!

 

・4月:花組 ME&MY GIRL

また再演もの…とか言ってた自分をはっ倒したい。ミーマイって本当にあったかくてハッピーで最高〜!!この作品もメインキャストが役替わりでA・Bの2パターンがあり、A観てB観て、良かった方をもう1回…とかいう目論見が見事に崩れるくらいどっちも良かった。

イギリス紳士らしい堅さとお茶目さの芹香ジョン卿とイケダンディなのにちょっと抜けてる瀬戸ジョン卿、ぷんすか可愛い奥様な桜咲マリアと威厳とコメディの振り幅が大きい仙名マリア、歌はちょっぴり苦手だけどみなぎるパワー!の柚香ジャッキーとハリウッド系迫力美女の鳳月ジャッキー、真面目な顔でガンガン笑わせにくる「Pちゃんのパーちゃん」こと鳳パーチェスターとイケメンを逆手にとったぶっ飛びっぷりが楽しい柚香パーチェスター。ほんとにどっちも良かったな〜!

明日海りお様もすごく生き生きしてて、千秋楽のご挨拶で「日記をつけておきたいぐらい、毎日楽しかった」と仰ってたのが印象的で、ビル役が本当に楽しかったんだな…良かったな…と「ご贔屓の幸せが私達の幸せ」を実感した次第。今でもカーテンコールでクルクル手首を回すビル式お辞儀をする、満ち足りた笑顔を思い出すとグッときます。

 

5月:宙組 ヴァンパイア・サクセション

激戦のシアタードラマシティ公演、案の定チケットが取れなくて嘆いてたらまさかの母親から誕生日プレゼントでもらうというハピネス。持つべきものはヅカオタの母。お芝居の内容的には、ああ石田先生…という感じだったけど、「真風涼帆様がヴァンパイア=はいオッケー最高ありがとうございます!!」の図式で超満足してニコニコで帰った。そうやって作品的にちょっと微妙…?なやつを、かっこ良さとかオーラで押し切って客席を納得させるのがスターパワーで、その点では真風涼帆様はさすが宙組2番手の押し切りっぷり!ヒロインの元彼役が似合いすぎる和希そら様、スーパー美貌&笑いもとれる伶美うらら様も最高。

そして個人的に、そこまでヅカオタではない関東の友達が突発的にKAAT観劇しててめちゃくちゃ嬉しかった!!楽しいものに対する瞬発力、自分も見習っていこうと決意した思い出。人生はいけいけドンドン!!

 

思いのほか長くなったので、ひとまずここまで!いや〜!前半も楽しかったな〜!!

生まれて初めての3列目で花組の『雪華抄』『金色の砂漠』を観た

2014年の花組エリザベート』観劇から約2年、ついに私にも幸運が巡ってきた。初めてのSS席チケットである。宝塚大劇場は、SS席12,000円、S席8,300円、A席5,500円、B席3,500円の4種類の座席がある。総席数は2,550席。そのうちSS席はわずか194席。1階席のセンター・サブセンターブロック7列目までの「超良席」ゾーンで、とにもかくにも入手困難、初心者にしてみれば憧れでしかない。

そのSS席、しかも3列目のほぼセンター席で大好きな花組の『雪華抄』『金色の砂漠』を観ることが出来た。なんかもう凄かった…としか言いようがない、全てはスパンコールのきらめきの彼方なんですけど、この感激をずっと覚えていたいので、書き残したいと思います!!!!

 

・開演アナウンス

もう、これからして違う。私の通常観劇席(1階席後方)だと、舞台側から客席全体へ「放送されてる」感じだったが、SS席だと「真上からご贔屓の声が降り注いでくる」感じがした。そのままときめきで召されそうになるのを肘掛けを掴んで耐えた。

・チョンパの衝撃

ド暗転し、拍子木が「チョン」と鳴り、照明が「パッ」とつくと、舞台上には出演者が勢揃いしている。今回の『雪華抄』は日本物のショーだったので、このチョンパでの幕開けだった。これがまたすごかった。なんせこちらは初めての3列目である。3列目から観る景色がどういうものか全く分からない。そんな中、暗転し、照明がつくと、目の前にいきなり光り輝くご贔屓が立っている。ほんとにリアルに「ふわぁぁ…」って声が漏れたし、ほろほろ涙がこぼれた。よく小説や漫画で、「人は悲しい時にだけ泣くんじゃない。嬉しい時にも涙は流れるんだよ。」的な台詞があるけど、それに「あとチョンパで明日海りお様が目の前に現れた時も涙は流れるよ」と付け加えたい。

・銀橋

宝塚の舞台構造の中でも大好きな銀橋。舞台前面、オーケストラと客席の間にある通路のような舞台(エプロンステージ)のこと(公式HPの用語辞典より)で、つまりオケピを越えて客席側にくるわけで。通常観劇時も銀橋渡りが大好きで、いつもテンションぶち上がって「わ〜♡銀橋きたきた〜!!」となってるところ、3列目はもう半端なかった。銀橋の出発地点に向かってきた段階で、「おおおおお渡りになるぞ!!!!皆の者!!!!」みたいな、心の中で銀橋お祭りフェスティバル!!状態になる。とにかく近い。近すぎる。中詰で花組子達が駆け抜けていった時はなんかいい匂いがしたし、安珍と清姫の場面で足袋を履いた明日海安珍様が通った時はそのおみ足の小ささに釘づけになった。3列目からの銀橋、最高である。

・目線

これも宝塚用語になるのかもしれないが、「釣る・釣られる」という言葉がある。ジャニーズ用語で言う、「ファンサ」が近いのかもしれないが、舞台上の組子(主に男役)が客に対して、ウィンクや指差し、投げキッスで「射止める・ハートを奪っていく」ことを指す。花組の男役は下級生であろうとも、「銀橋に出させてもらったからには、釣りまくっていきますんで!!」という気概のある組子が多くてとてもいい。とはいえ今回は日本物のショーなので、釣り場面は一切なく、みやび〜〜に進んでいく。ただ、釣りといわないまでも、お三方から目線をいただいた。

一人目は花組の彼氏こと、瀬戸かずや様である。『雪華抄』中詰終わり、銀橋から客席への階段、下手側に足をかけてお歌いの際、たまたまセンターブロックでその時下手を向いたのが私だけだったからか、瀬戸さんが「おっ」と目をつけてニヤリと微笑んで下さった。死ぬかと思った。さすが花男の中の花男、粋な青天と相まって、めちゃくちゃかっこよかった。二人目はまさかの松本悠里先生である。フィナーレで銀橋にお並びの時、明日海りお様のお隣にいらっしゃった先生と目が合うと、小首をややかしげて下さった。これはもう畏れ多いとしか…有難うございました…。

そして三人目はご贔屓の明日海りお様。といっても個人的にではなく、『金色の砂漠』パレードの最後の最後、銀橋から去られる前にお足もとのセンター付近3,4席・前から4列目ぐらいまでの客に順に微笑みを下さるような、ご挨拶的目線である。でも死ぬかと思ったし、同時に生きてて良かったと思った。心の中で、REC!!と強く念じたので、「走馬灯の時に再生するフォルダ」に入っていると信じたい。

・ご贔屓の情報量

3,500円のB席でも同じ舞台を観られると、そう思っていた。それは正しくもあり、しかし同じではないんだなとも思う。3列目だと同じ舞台を観ていても、伝わってくる情報量が違う。まず明日海りお様においては、私が1番好きな顔、顔というかもう、ご尊顔!!という迫力の情報量。とにかく美しかった。近くで見ても毛穴どころか肌あれも見当たらない。プロジェクションマッピングだと言ってもらった方が納得できる。しかしながらターバン黒燕尾の最後のキメポーズ後、少し胸元が上下していて、ハッ生きている…!という感動を覚えた。

そして芝居。安珍と清姫の場面の銀橋で、清姫を振り返り、その後自分の気持ちを律しようとする、「…くっ」という微かな息遣いが聞こえた。『金色の砂漠』の牢屋で、「なぜ誇りを守らなかった!!」と王妃に食ってかかる場面で、飛び散る涙粒が見えた。激情のうねりに飲み込まれる、忘れられない観劇になった。

 

双眼鏡で観ると、どうしても視界が狭くなる。全体を観たくて双眼鏡を外すと、表情が分からない。3列目だと、全体を把握しながら表情もはっきり分かる。考えれば当たり前だが、私は双眼鏡を使うのがデフォルトになっているのでこれが本当に素晴らしかった。『雪華抄』のフィナーレ、色とりどりの着物に身を包んだ花組子達が勢揃いし、上から桜の花びらがひらひらと舞う場面がとても美しくて、あまりにも幸福感に包まれて、三途の川の向こう岸ってこんな感じなんだろうな…と思った。そうなると私は水上ジェットスキーで三途の川を爆速で渡るっきゃない。三途の川のスピードスターになる!!

というわけで、生まれて初めてのSS席、本当に最高でした!!また座れますように〜!!